1 婚姻費用・養育費の算定で用いる基礎収入割合の表
2 給与所得者の基礎収入割合(令和元年)
3 給与所得者の基礎収入割合(平成15年)
4 給与所得者の基礎収入割合(平成27年)
5 事業所得者の基礎収入割合(令和元年)
6 事業所得者の基礎収入割合(平成15年)

1 婚姻費用・養育費の算定で用いる基礎収入割合の表

婚姻費用や養育費を標準算定方式で計算する場合,最初の段階で基礎収入を計算します。基礎収入は通常,総収入基礎収入割合をかけることで計算します。この基礎収入割合の最新のものは令和元年に公表されたものです。案件によっては過去の基礎収入割合を使うこともあります。
本記事では,過去のものも含めて,基礎収入割合の表を紹介します。

2 給与所得者の基礎収入割合(令和元年)

最初に,現在,原則的に使われる,最新の平成元年に公表された改定標準算定方式で使われている給与所得者の基礎収入割合の表を紹介します。

<給与所得者の基礎収入割合(令和元年)>

総収入 基礎収入割合
〜2000万円 38%
〜1475万円 39%
〜1325万円 40%
〜725万円 41%
〜525万円 42%
〜275万円 43%
〜175万円 44%
〜125万円 46%
〜100万円 50%
0〜75万円 54%

※司法研修所編『養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究』法曹会2019年p35

3 給与所得者の基礎収入割合(平成15年)

令和元年版が公表される前に使われていた,従来の給与所得者の基礎収入割合の表です。平成15年に公表されたものです。

<給与所得者の基礎収入割合(平成15年)>

給与収入 基礎収入割合
〜2000万円 34%
〜1350万円 35%
〜850万円 36%
〜700万円 37%
〜500万円 38%
〜250万円 39%
〜150万円 40%
〜125万円 41%
〜100万円 42%

※松本哲泓稿『婚姻費用分担事件の審理−手続と裁判例の検討』/『家庭裁判月報 平成22年11月=62巻11号』最高裁判所事務総局p57

4 給与所得者の基礎収入割合(平成27年)

ところで,平成23〜27年(2011〜2015年)の統計データを元にして給与所得者の基礎収入割合をまとめたものもあります。前記の従来の基礎収入割合が作られた後,約15年の時代の流れで公租公課やそれ以外の出費金額(の統計データ)が変わってきています。総収入が200万円未満のゾーンを除いて,出費金額が下がっています。
詳しくはこちら|公租公課・職業費・特別経費の割合の統計データ(平成14年と平成27年)
このように前提となる出費金額が下がった結果,基礎収入割合はアップしています。

<給与所得者の基礎収入割合(平成27年)>

総収入 基礎収入割合
1022万2000円〜 38.19%
〜1022万2000円 39.19%
〜837万0000円 39.49%
〜726万4000円 39.75%
〜634万8000円 40.72%
〜559万0000円 41.05%
〜488万2000円 40.73%
〜419万6000円 41.26%
〜352万0000円 43.07%
〜266万0000円 40.41%

※日弁連新算定方式提言p22『別表2』(2011〜2015年・現算定方式・給与所得者)
詳しくはこちら|日弁連が提唱する養育費・婚姻費用の新算定方式と実務的な評価(運用状況)

5 事業所得者の基礎収入割合(令和元年)

以上の基礎収入割合は給与所得者のものでした。事業所得者の基礎収入割合は給与所得者とは異なります。
まず,現在,原則的に使われる,令和元年に公表された基礎収入割合の表を紹介します。

<事業所得者の基礎収入割合(令和元年)>

総収入 基礎収入割合
〜1567万円 48%
〜1482万円 49%
〜1179万円 50%
〜1046万円 51%
〜942万円 52%
〜784万円 53%
〜563万円 54%
〜496万円 55%
〜392万円 56%
〜349万円 57%
〜256万円 58%
〜98万円 59%
〜82万円 60%
0〜66万円 61%

※司法研修所編『養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究』法曹会2019年p35

6 事業所得者の基礎収入割合(平成15年)

平成15年に公表された,事業所得者の基礎収入割合の表です。

<事業所得者の基礎収入割合(平成15年)>

事業所得 基礎収入割合
〜1409万円 47%
〜1144万円 48%
〜975万円 49%
〜870万円 50%
〜526万円 51%
〜421万円 52%

※松本哲泓稿『婚姻費用分担事件の審理−手続と裁判例の検討』/『家庭裁判月報 平成22年11月=62巻11号』最高裁判所事務総局p57

本記事では,養育費・婚姻費用を計算する時に使う基礎収入割合の内容(表)を紹介しました。
実際には,個別的な事情や主張・立証によって結論が違ってくることもあります。
実際に養育費や婚姻費用の金額の問題に直面されている方は,みずほ中央法律事務所の弁護士による法律相談をご利用くださることをお勧めします。