1 ペット『預ける−預かる』×動物取扱業|概要
2 ペット・触れ合いマッチング|発想・法規制
3 ペット・触れ合いマッチング×法規制|飼主
4 DogHuggy|犬の保管・シッターのマッチング|適法性の確保方法
5 DogHuggy|利用規約|契約の構造を明記
6 既存業者vs新規ビジネス|ネオラッダイト・レモンの市場現象に注意

1 ペット『預ける−預かる』×動物取扱業|概要

ペットを『預ける』ニーズや『預かる』ニーズがあります。
そこでペットを『預ける−預かる』人をマッチングするサービスが登場しています。
既存業種としては『ペットホテル』がライバル視する関係・構造にあります。
本記事ではペット・動物の保管・貸出しについての法規制を説明します。
まずは関係する法規制をまとめます。

<ペット『預ける−預かる』×動物取扱業|概要>

あ 規制対象|概要

動物に関する次のサービス
→『第1種or第2種動物取扱業』に該当する
ア 『販売』の取次ぎ・仲介
イ 『貸出し』

い 動物取扱業の法規制(概要)

『登録or届出』が必要になる
一定の管理基準を遵守する義務などがある
詳しくはこちら|第1種/第2種動物取扱業の定義と参入規制(登録/届出制)
詳しくはこちら|第1種/第2種動物取扱業の行為規制と行政の監督

2 ペット・触れ合いマッチング|発想・法規制

ペットの触れ合いのマッチングと法規制との関係についてまとめます。

<ペット・触れ合いマッチング×法規制|発想・法規制>

あ 発想

ペットに飼主以外との触れ合いを提供する
→飼主と『触れ合いたい人』をつなげる

い マッチングサービス×要件該当性

マッチングサービスは次のどちらにも該当しない
ア 『販売』取次ぎ
イ 『貸出し』

う マッチングサービス×法規制

第1種/第2種動物取扱業には該当しない
→登録不要である

『動物の貸出し』に該当するかどうかが重要なのです。
言葉としては心がない感じですが,あくまでも法的解釈論です。
やむを得ずこのような言葉を使っています。

3 ペット・触れ合いマッチング×法規制|飼主

触れ合いのマッチングについての『飼主』の立場をまとめます。

<ペット・触れ合いマッチング×法規制|飼主>

あ 法規制|飼主|原則

動物の『貸出し』に該当する
→『業』に該当する場合だけ
→第1種or第2種動物取扱業に該当する
→登録or届出が必要になる

い 『業』解釈論|概要

取引の相手が『不特定多数』であることが重要な要素である
相手が特定されていると『事業的規模』も否定される傾向となる
詳しくはこちら|業法一般|『業』解釈論|基本|反復継続意思・事業規模・不特定多数

う 法規制|飼主|工夫

貸主が『貸す』相手が特定の者である場合(※1)
→『業』に該当する可能性が否定される方向性
→第1種or第2種動物取扱業に該当しない
→登録・届出不要となる

4 DogHuggy|犬の保管・シッターのマッチング|適法性の確保方法

ペットの犬の『預ける−預かる』マッチングの実際のサービスがあります。
適法性クリアの方法とともに紹介します。

<DogHuggy|適法性の確保方法>

あ 契約の構造

ア 飼主−DogHuggy
DogHuggyが『保管する』契約
イ DogHuggy−預かる人(ホスト)
DogHuggyが『貸し出す』契約

い 登録の要否|飼主

飼主はDogHuggyにしか貸出しをしていない
→登録不要となる(上記※1)

う 登録の要否|DogHuggy

『あ』の両方の契約が『第1種動物取扱業』に該当する
→DogHuggyは『第1種動物取扱業』の『保管・貸出し』の登録済
外部サイト|DogHuggy

5 DogHuggy|利用規約|契約の構造を明記

DogHuggyにおいては,2つの『契約の構造』が適法性のキーとなっています。
この重要部分は誤解がないよう,利用規約に明記されています。

<DogHuggy|利用規約>

4条『3』
3. 保管の予約は、飼い主自身の選択において行われるものとします。
保管契約は、飼い主と当社とが締結するものであり、当社は保管した犬を貸出す権利を有します。
外部サイト|DogHuggy|利用規約

6 既存業者vs新規ビジネス|ネオラッダイト・レモンの市場現象に注意

以上のような新規ビジネスモデルについては既得権者との熾烈な対立が生じます。
既得権者は新規サービスについてクオリティを『低い』と主張します。
『事故が多い』『信頼できない』などです。
しかし,既存/新規サービスでの事故・信頼との比較は定量的に行わないと真相が見えません。
既得権者・社会全体が新規サービスについてネガティブなものに意識が偏る傾向があります。
これは構造的に生じる現象であり,普遍的なものです。
詳しくはこちら|マーケットの既得権者が全体最適妨害|元祖ラッダイト→ネオ・ラッダイト
もともと『事業の法規制』という仕組みは『サービスのクオリティ確保』のために作られています。
『評価システム』が組み込まれた新規サービスは『法規制』の必要性自体に疑問を突きつけます。
社会全体にとって最適化された方向にサービスが普及することが望まれます。
詳しくはこちら|法規制の目的|情報の非対称性=レモンの市場→サービスクオリティ確保