1 国有財産法の『国有財産』の定義と分類
2 『国有財産』の定義
3 法律の規定による国庫帰属の代表例
4 『国有財産』は行政財産と普通財産に分類される

1 国有財産法の『国有財産』の定義と分類

国が所有する財産の基本的な扱いについては国有財産法に規定されています。
本記事では,国有財産法の内容のうち基本的なものを説明します。

2 『国有財産』の定義

最初に『国有財産』の定義をまとめます。
文字だけ見ると国が所有する財産と思えますが,実は一定の絞りがあります。
国が所有する財産のうち,一定の条件を満たすものなのです。

<『国有財産』の定義>

あ 定義の規定

『い・う』の両方に該当する財産
→『国有財産』とする

い 国有となった経緯

『ア・イ』のいずれかに該当する
ア 国の負担において国有となった財産
イ 法令の規定or寄附により国有となった財産(後記※1)

う 財産の種類

ア 不動産
イ 船舶、浮標、浮桟橋及び浮ドック並びに航空機
ウ 『ア・イ』の財産の従物
エ 地上権・地役権・鉱業権・その他これらに準ずる権利
オ 特許権・著作権・商標権・実用新案権・その他これらに準ずる権利
カ 株式・新株予約権・社債・地方債・信託の受益権・これらに準ずるもの・出資による権利
※国有財産法2条1項

3 法律の規定による国庫帰属の代表例

『国有財産』の定義の中に法律の規定により国有となったというものがあります(前記)。
国有となることを規定する法律の代表例は相続人不存在無主の不動産の国庫帰属を定める民法です。

<法律の規定による国庫帰属の代表例(※1)>

あ 相続人不存在

相続人不存在によって遺産が国庫に帰属する
詳しくはこちら|相続人不存在では遺産は特別縁故者か共有者か国庫に帰属する

い 無主の不動産

無主の不動産は国庫に帰属する
詳しくはこちら|無主の不動産→国庫帰属|不動産の所有権放棄は現実的にはできない傾向

4 『国有財産』は行政財産と普通財産に分類される

国有財産法では,『国有財産』を大きく2つに分類します。
『行政財産』と『普通財産』です。
それぞれについて異なるルールが適用されます。

<『国有財産』の分類>

あ 国有財産の分類

『国有財産』の内容は『ア・イ』に分類される
ア 行政財産
イ 普通財産
※国有財産法3条1項

い 規律の分類

行政財産・普通財産について
→それぞれ別の規律(規制)が適用される
詳しくはこちら|国有財産法の『行政財産』の内容と基本的ルール
詳しくはこちら|国有財産法の『普通財産』の内容と基本的ルール