1 親権,監護権者指定子の引渡の手続は別なので両方申し立てると良い
2 子の引渡の調停,審判と並行して審判前の保全処分を行うこともできる

1 親権,監護権者指定子の引渡の手続は別なので両方申し立てると良い

(1)親権,監護権者を指定する調停,審判がある

離婚や別居の際に子供を取り戻すという場合は,通常,親権者や監護権者として指定されることを争います。
別項目;親権者・監護権者の指定;手続,4つの原則
ここで,理論上,監護の本質として,物理的に手元で養育する,ということが含まれているのです。
結局,親権者や監護権者に指定された親は,他方の,子供を連れている親に対して,子供を引き渡すよう請求できます。

(2)親権,監護権者が決まった後に子供を引き渡す調停,審判も別にある

しかし,相手が拒絶したり,実質的に話し合いができなくなっていることも多いです。
そこで,親権者,監護権者指定の審判と一緒に子の引渡しを求める審判も申し立てると良いです。
子の引渡審判は,家事事件手続法別表第2『3 子の監護に関する処分』の1つとされています。
詳しくはこちら|家事事件|手続|種類・基本|別表第1/2事件・一般/特殊調停対象事件

2 子の引渡の調停,審判と並行して審判前の保全処分を行うこともできる

監護権者指定や子の引渡の審判では一定の時間がかかります。
確かに,通常の審判は1~3か月程度を要することが多いです。

その間,ただ待っていると,当然子供は相手方のもとで生活を継続します。
相手方のもとでの生活環境が特に劣悪,など,通常の審判を待つことが好ましくないケースもあります。

子供の取り戻しまでの時間を短縮する方法もあります。

子の引渡について審判前の保全処分を申し立てる方法です。
一定の要件が必要となります。
一般的に保全処分では,保証金の提供も必要です。
しかし子の引渡については,例外的に担保不要ということの方が多いです。
別項目;審判前の保全処分;基本,種類,発令要件