1 建物賃貸借の解約申入の実務的な方法(総論)
2 賃貸人からの解約申入と登記
3 解約申入(解約予告)の記録化の具体例

1 建物賃貸借の解約申入の実務的な方法(総論)

建物賃貸借では解約申入(解約予告)によって契約を終了させるケースがよくあります。
詳しくはこちら|期間の定めのない建物賃貸借の解約申入・解約予告期間
詳しくはこちら|建物賃貸借の中途解約と解約予告期間(解約権留保特約) 
実際に解約申入をする場合には,後からトラブルにならないように,記録をしっかり取っておくことが好ましいです。
また,賃貸人は,解約申入をする前提として登記が必要となることもあります。
本記事では,このような実務的な解約申入の方法について説明します。

2 賃貸人からの解約申入と登記

賃貸中の建物を譲り受けた者は通常,賃貸人の地位を承継します。
賃貸人として,解約申入を行う場合,前提として登記が必要になります。

<賃貸人からの解約申入と登記>

あ 前提事情

賃貸借の目的不動産が譲渡された

い 解約申入と登記の要否

譲受人が賃借人に対して解約申入を行う場合
→建物の所有権登記を要する
※名古屋高裁金沢支部昭和28年11月4日

3 解約申入(解約予告)の記録化の具体例

解約申入をしたことの記録が不十分であるといろいろなトラブルにつながります。
例えば,後から中途解約違約金の金額算定について見解の食い違いが生じるようなトラブルです。
詳しくはこちら|中途解約条項・中途解約違約金|有効性|賃料1年分までが目安
そこで,賃貸人・賃借人が解約申入(解約予告)を行う場合,記録化しておくことが好ましいです。
具体的な方法はいくつかあります。

<解約申入(解約予告)の記録化の具体例>

あ 内容証明郵便

内容証明郵便で送付する
配達記録も付ける

い 受領の署名押印

受領した旨の署名・押印を相手からもらう

う 合意書方式

賃貸人・賃借人の両者で調印(署名・押印)する
タイトルの例=解約合意書
一方的な送付により対立的なムードになることを避けられる