1 現物分割の登記の方法(全体)
2 現物分割による分筆登記の代位申請(概要)
3 現物分割の登記と登録免許税(概要)
4 全面的価格賠償の登記の方法

1 現物分割の登記の方法(全体)

共有物分割が完了した時には登記をすることになります。
まず,現物分割が行われた時の登記についてまとめます。

<現物分割の登記の方法(全体)>

あ 共有物分割の法的性質

現物分割の法的性質について
→共有者相互間における持分の交換or売買である
『原始取得』ではない

い 登記方法

次の2段階の登記を行う
ア 分筆の登記
イ 権利の一部移転の登記(※1)
各土地についての共有持分移転である
※最高裁昭和42年8月25日

2 現物分割による分筆登記の代位申請(概要)

土地の現物分割では,分筆登記が必要になります。

<現物分割による分筆登記の代位申請(概要)>

あ 申請の原則

土地の分筆登記は登記上の所有者による申請が必要である
※不動産登記法39条1項参照

い 現物分割の登記の代位申請

現物分割がなされた場合
→対象土地の取得者が分筆登記の代位申請をすることができる
※平成6年1月5日民三第265号民事局第三課長回答;共有物分割について
詳しくはこちら|表示の登記の職権/申請の分類(分筆・合筆登記の例外扱い)

3 現物分割の登記と登録免許税(概要)

現物分割を行った時の登記では注意が必要です。
事務的・形式的な方法で税金に大きな違いが生じるのです。

<現物分割の登記と登録免許税(概要)>

あ 前提事情

現物分割により権利の移転登記を行う(前記※1)

い 登録免許税|概要

登記申請の具体的方法により税率が異なることがある
例;合意の時の書面や登記申請書
詳しくはこちら|共有物分割の登記の登録免許税

4 全面的価格賠償の登記の方法

全面的価格賠償が行われた時の登記についてまとめます。

<全面的価格賠償の登記の方法>

価格賠償の共有物分割が完了した場合
→取得者以外の共有者について
→持分移転登記の登記義務を負う
※大判大正8年10月20日

以上のように登記は交換や売買と同じ方式なのです。
なお,換価分割の場合は競売の後に落札者が所有者となります。
この場合は,執行裁判所が登記所に嘱託して移転登記を行います。