1 使用関係の契約内容が不明確だと代が変わった時にトラブルになる
2 権利者が認知症となった場合に,売却,担保設定などの事業上のアクションが取れない

1 使用関係の契約内容が不明確だと代が変わった時にトラブルになる

一家で事業を行っている場合に,代表者などの個人法人の財産が『混ざっている』ことが多いです。
例えば,土地,建物が個人で,法人が使っている(=占有している)というものです。
また建物を法人が所有し,土地を個人が所有している例もあります。
『法人が土地を個人から借りている』という状態です。

貸主と借主が実質的に一体対立しようがないという状態であれば問題はありません。
しかし,将来,当事者に変更が生じることがあります。

<使用関係が不明確であることに起因するトラブルの例>

ア 相続によって代が変わる場合に,使用関係の内容について相続人間で見解が相違する
イ 経済状況,事業内容の変化にともなって不動産を売却する時に,売却の障害となる
ウ 課税上,不利な扱いを受ける
別項目;権利金なしで借地を開始すると贈与税が課税される;認定課税

そこで,特に問題がない時点で,賃貸借契約使用貸借契約などの契約書の調印,保管をしておくと良いです。

2 権利者が認知症となった場合に,売却,担保設定などの事業上のアクションが取れない

家業の経営者,兼,事業用資産(土地,建物)の所有者,が認知症になると困ったことになります。
相続であれば,相続人による売却,担保設定が可能です。
しかし,所有者ではあるが,意思能力がない,という状態だと,契約などの法律行為がほとんど不可能となります。
これについては,対応策がいくつかあります。
別に説明しています。
別項目;認知症になると,生前贈与,売却,担保設定などの法的行為が取れない