1 家事事件の種類と利用できる手続の種類のまとめ
2 調停前置の適用の有無(概要)
3 調停不成立・調停成立の際の扱い
4 家事手続|所要期間・目安=半年〜1年程度

1 家事事件の種類と利用できる手続の種類のまとめ

家事事件(案件)はいくつかの種類に分類できます。
詳しくはこちら|家事事件(案件)の種類の分類(別表第1/2事件・一般/特殊調停)
家事事件(案件)の種類によって,利用できる家裁の手続の種類や適用される制度が違います。
これを全部ひとつにまとめました。

<家事事件の種類と利用できる手続の種類のまとめ>

大分類 審判対象事件 審判対象事件 訴訟対象事件 訴訟対象事件
中分類 別表第1事件 別表第2事件 一般調停対象事件 特殊調停対象事件
調停 ◯(※2)
調停前置
調停不成立→審判移行 ◯(※1)
審判 ◯(※2)
訴訟
不服申立方法 抗告 抗告 控訴,上告 控訴,上告

2 調停前置の適用の有無(概要)

家事手続の種類によって調停前置が適用されるかどうかが違います(前記)。
訴訟については,調停前置が適用されます。つまり,訴訟対象事件については,訴訟を提起する前に調停を申し立てる必要があるのです。
詳しくはこちら|家事事件の調停前置の基本(趣旨・不服申立)
家事審判については調停前置が適用されません。つまり,審判対象事件(別表第2事件)については,最初から審判を申し立てることも理論的には可能です。しかし実務では,最初に調停を申し立てることが要請されています。
詳しくはこちら|一般的付調停|事実上の調停前置・必要的付調停との違い
なお,審判対象事件のうち別表第1事件は,もともと調停の申立ができません。調停前置を適用するかどうかという問題は生じません。

3 調停不成立・調停成立の際の扱い

上記の表の中での注意事項を次にまとめます。

<調停不成立・調停成立の際の扱い>

あ 不成立→審判移行(上記※1)

原則として別表第2事件調停不成立により審判移行となる
詳しくはこちら|別表第2事件の家事調停の不成立による審判移行(対象事件・管轄・資料の扱い)
しかし,訴訟事件に伴う場合は例外となる
訴訟事件と一緒に不成立で終了となる
詳しくはこちら|家事調停が不成立となった後の扱い(手続終了・審判移行・訴訟提起)

い 訴訟対象事件×調停(上記※2)

調停で合意成立時には『事実の調査+審判』として終了する

4 家事手続|所要期間・目安=半年〜1年程度

家事手続,つまり家庭裁判所の手続の所要時間の目安をまとめます。
当然ですが,個別的事情によって大きく異なる場合もあります。

<家事手続|所要期間・目安>

あ 所要期間|目安

家事調停や審判の手続の開始〜終了の期間
平均的な目安=半年~1年くらい

い 注意

家事調停や審判は,類型がいくつかある
事案ごとに特殊性がある
2~3か月で終了すること・1年を超えることもある
相手方の対応・財産内容の複雑さなどによって大きく変わる

本記事では,家事事件の種類ごとに,利用できる家事手続の種類(の対応)と適用されるルールを全体的に説明しました。
実際には,個別的な状況によって,適切な手続の種類や最適な申立のタイミングは違ってきます。
実際に家事手続を検討する状況にある方は,みずほ中央法律事務所の弁護士による法律相談をご利用くださることをお勧めします。