【家事手続の種類の基本(家庭裁判所の調停・審判・訴訟)】
1 家事事件|手続の種類=調停・審判・訴訟
家庭に関する案件は家庭裁判所で扱います。
専門的には『家事事件』と呼びます。
家庭裁判所の手続は3つの種類があります。
家事事件|手続の種類
あ 手続の種類|全体
『家事事件』は家庭裁判所で扱う
手続の種類は3つある
い 手続の種類|内容
ア 調停イ 審判ウ 訴訟
う 手続の選択
事案の種類・類型によって利用できる手続の種類が異なる(後述)
2 家事調停|特徴=話し合いが中心
家事事件の手続のうち『調停』について、特徴をまとめます。
家事調停|特徴
あ 話し合いがメイン
調停委員を介した話し合いが行われる
当事者それぞれが事情や希望を調停委員に説明する
調停委員はそれぞれの当事者の利害を考える
い 裁判所は『決定』しない
当事者に解決案の提案を行う
裁判所・調停委員が解決内容を一方的に『決定』することはない
3 家事審判|特徴=ソフトな対審構造
家事事件の手続のうち『審判』について、特徴をまとめます。
家事審判|特徴
あ 対審構造
当事者が主張・証拠提出を行う
裁判所がこれに基いて判断する
最終的な判断を『審判』と言う
『対立構造』が取られている
い 裁判所の裁量
裁判所の判断で審理・決定を行う
訴訟よりも裁判所の裁量が大きい
う 和解勧告
裁判所が和解を提案し、和解で成立することも多い(後記)
4 家事訴訟|特徴=正式な対審構造
家事事件の手続のうち『訴訟』について、特徴をまとめます。
家事訴訟|特徴
あ 対審構造
審理を行う
最終判断として裁判所が『判決』を言い渡す
い 裁判所の裁量
家事審判に比べて『裁判所の裁量』は小さい
中立性が特に強い
う 裁判所の役割
当事者が提出した証拠の判断と法律の適用から結論を出す
え 和解勧告
裁判所からの和解勧告→和解成立、ということも多い(後記)
5 家事審判・対審構造|訴訟との比較
家事審判手続は、調停と異なり、一定の『対審構造』があります。
一方で、一般の訴訟よりは大幅に『対審構造が緩和』されています。
このような背景から具体的な規定として独特のものがあります。
家事審判・対審構造|訴訟との比較
あ 概要
家事審判は訴訟よりも対審構造が緩和されている
い 具体的内容
ア 『不成立』がないイ 処分権主義が採用されていないウ 審判に既判力がない
詳しい内容については別記事で説明しています。
(別記事『家事審判・対審構造』;リンクは末尾に表示)
6 家事審判・訴訟×和解|統計上多い
家事審判・訴訟は『対審構造』です(上記)
裁判所が審理・判断する、という仕組みです。
本質的には審判や判決として裁判所が最終判断をくだします。
しかし、いずれも『和解』で終わることも多いです。
裁判所の和解勧告により、当事者が合意する、というものです。
実際の和解の割合・統計については別に説明しています。
7 家事手続|種類・分類
以上のように家事手続には3つの種類があります。
案件の種類によって利用できる手続が異なります。
利用できる手続は1つだけではなく複雑です。
これについては別に説明しています。
詳しくはこちら|家事事件の種類と利用できる手続の種類の対応と審理の所要期間の目安
本記事は一般的な説明です。個別の事案にそのまま当てはまるとは限らず、一見似ている事案でも、事情が異なれば結論は異なります。個別的事情により、法的判断や主張として活かす方法、最適な対応方法は違ってきます。本記事でご説明したものと同様の問題に直面されている方は、みずほ中央法律事務所の弁護士による法律相談をご利用くださることをお勧めします。
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