【老朽化マンションの急増×対策|建替のハードル緩和の法整備】
1 過去のマンション建設ラッシュ→現在の老朽マンション急増
2 分譲マンションの建替はハードルが高い
3 産業界は『建替促進』|決議要件緩和は実現していない
4 都市再生特別措置法改正案|決議要件緩和
5 マンション建替円滑化法|マンション建替制度の整備
1 過去のマンション建設ラッシュ→現在の老朽マンション急増
日本の各地で,過去に『マンションの建設ラッシュ』がありました。
当時建設されたマンションが『老朽化→寿命を迎えつつある状態』となっています。
つまり現在,寿命を迎えているマンションが急増しつつあると言えます。
2 分譲マンションの建替はハードルが高い
老朽化したマンションを建て替える場合の,決議要件は5分の4となっています。
全員が一致しなくても良い,という趣旨ですが,逆も言えます。
つまり,5分の1が反対している限り,いつまで経っても建て替えが実現しない,ということです。
経済的な負担が大きいため反対する住人も多いのです。
『マンション老朽化』の問題は解消されず,ますます老朽化が進んでしまいます。
3 産業界は『建替促進』|決議要件緩和は実現していない
政府や産業界では,建て替えや回収の決議要件を緩和する法律改正が提唱されています。
なお,平成25年に法律改正がなされる予定がありました。
しかし,この予定どおりには実現しませんでした。
<提唱されていた法改正案>
| 対象行為 | 決議要件の案 | 現行の決議要件 |
| 建て替え | 3分の2 | 5分の4 |
| 共用部分の改修 | 過半数 | 4分の3 |
現行の決議要件については別記事でまとめてあります。
詳しくはこちら|区分所有法の集会・総会|基本|決議要件|管理規約の効力
4 都市再生特別措置法改正案|決議要件緩和
マンション建替の決議要件は大きなハードルです(前記)。
この決議要件を緩和する法案がようやく提出されることになりました。
<都市再生特別措置法改正案|決議要件緩和>
あ 主要な変更点
建替の決議要件
ア 従来=5分の4以上イ 改正案=3分の2以上
自治体が再開発事業と位置付けることが条件である
い 進捗状況
平成28年通常国会に改正案を提出予定
※都市再生特別措置法・改正案
※平成27年12月27日日本経済新聞電子版
5 マンション建替円滑化法|マンション建替制度の整備
マンション建替の具体的・実務的な方法についても,法整備が進んでいます。
マンション建替円滑化法が制定され,改正も繰り返されています。
建替だけではなく『マンション全体・敷地の売却』の制度も作られています。
また建替の促進のために『容積率緩和』の制度もできました。
しっかり活用すると大きな経済的メリットを得られ,建替のインセンティブとなります。
これらは別記事で説明しています。
詳しくはこちら|マンションの老朽化→大規模修繕or建替え|修繕積立金の清算|マンション建替円滑化法
詳しくはこちら|平成26年マンション建替円滑化法改正|耐震強度不足→敷地売却・容積率緩和制度
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