【土地売買後の上下水道の容量不足発覚によるトラブル】
1 上下水管の容量不足のトラブル
不動産の売買の後に『上下水の埋設管』の不備が発覚するケースはよくあります。
上下水の埋設管の不備の典型的なものは、口径が小さいというものです。
上下水管の容量不足のトラブル
あ 建築確認の基準
原則的な上下水道管の口径
20ミリ以上が必要
い 問題になりやすいケース
既設の上下水道管の口径が13ミリ
う 埋設管が基準未満の場合の対応
ア 基本的対応20ミリ口径に変更(更新)工事が必要
イ 付随的対応口径変更(拡大)
→近隣の住居への配管の水圧が下がる
→水圧対策を含めた工事が必要
→多額の費用がかかる
※『エコノミスト2015年4月14日』p33、35参照
2 上下水埋設管の口径と変更コストの確認方法
上下水の埋設管の口径が小さくても、大口径のものに交換ができれば不備は解消されます。
実際には、この変更の工事のコストが大きい場合に責任問題として具体化するのです。
そのため、宅地の売買では、上下水埋設管の口径を調べておくことは重要です。
その方法などをまとめます。
上下水埋設管の口径と変更コストの確認方法
あ 現状確認方法
現地の水道メーターのフタに『口径』が表示されている
い コスト把握
口径13ミリであった場合
→市区町村の水道課や水道局に問い合わせると良い
ヒアリング事項=必要となる工事の規模・費用について
※『エコノミスト2015年4月14日』p33、35参照
3 売買における上下水管容量不足の責任の種類(概要)
売買の後に、上下水の埋設管の容量不足によって法的な責任が発生することがあります。
責任の種類を整理します。
売買における上下水管容量不足の責任の種類(概要)
あ 法的責任発生の可能性
売買契約の後において
上下水の埋設管の容量不足が発覚した場合
→売主や仲介業者に法的責任が発生することがある
い 責任の種類
ア 瑕疵担保責任売買契約解除や売主の損害賠償責任が認められることがある
イ 調査・説明義務違反売主や仲介業者の調査・説明義務違反
→損害賠償責任が認められることがある
詳しくはこちら|売買契約に関する責任の種類(瑕疵担保・債務不履行・不法行為)
4 隣地にライフラインを埋設する権利(概要)
上下水などのライフラインに関しては、前記の建築制限とは別の問題もあります。
近隣の方の土地に配管を埋設する権利の有無です。
『導管袋地』として埋設する権利が認められることがあるのです。
これについては別の記事で説明しています。
詳しくはこちら|ライフライン設置権の全体像(トラブル具体例・民法改正・提訴の形式・合意の形式)
本記事は一般的な説明です。個別の事案にそのまま当てはまるとは限らず、一見似ている事案でも、事情が異なれば結論は異なります。個別的事情により、法的判断や主張として活かす方法、最適な対応方法は違ってきます。本記事でご説明したものと同様の問題に直面されている方は、みずほ中央法律事務所の弁護士による法律相談をご利用くださることをお勧めします。
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