1 風力発電×周囲・環境への影響|概要
2 陸上・海上風力発電×環境影響評価
3 陸上風力発電×建築基準法
4 陸上風力発電×騒音・低周波音公害
5 陸上風力発電×景観の規制
6 陸上・海上風力発電×鳥類への影響
7 陸上風力発電×立地規制|主な法律

風力発電に関する法律問題をまとめます。
『海上』の風力発電に関しては別記事で説明しています(リンクは末尾に表示)。

1 風力発電×周囲・環境への影響|概要

風力発電は,一定の弊害を伴うことがあります。

<風力発電×周囲・環境への影響>

ア 騒音
イ 低周波音
ウ バード・ストライク
エ 景観への影響

有用なテクノロジーは,当然,一定の弊害も伴うものです。
ここで重要なのは社会として『基準』を明確化することです。
風力発電については,環境影響評価法の適用対象となり,基準が明確化されました。
むしろ風力発電事業遂行には『追い風』と捉えることができましょう。

2 陸上・海上風力発電×環境影響評価

風力発電設備は『環境影響評価』の対象となるかどうかが,以前は不明確でした。
現在は,施行令の改正により風力発電事業も対象となることが明確になりました。

<環境影響評価法による規制>

あ 規制対象への追加

環境影響評価(アセスメント)の対象に『風力発電施設の設置』が追加された

い 改正日

平成23年11月施行令改正
※環境影響評価法施行令別表第1『5』『ル』

詳しくはこちら|再生可能エネルギー共通×発電事業|環境影響評価・公害紛争解決制度・事例

3 陸上風力発電×建築基準法

陸上の風力発電設備は,一定の範囲で建築基準法の適用を受けます。

<陸上風力発電×建築基準法>

あ 確認申請

高さが15メートルを超える場合
→確認(申請)が必要
※建築基準法88条1項,6条1項
※施行令138条1項2号
関連コンテンツ|建築協定の基本|建築制限の項目・制度導入フロー|運用例・問題点・信託の活用

い 国土交通大臣の認定

施設の高さが60メートルを超える場合
→技術的水準に従った構造計算が必要
→安全性が確認される必要がある
※建築基準法88条1項,20条1号
※施行令138条1項2号

4 陸上風力発電×騒音・低周波音公害

陸上風力発電設備は騒音・低周波音の発生が問題となることがあります。
これについて,騒音規制法の規定をまとめます。

<陸上風力発電×騒音・低周波音公害>

あ 『騒音』の位置付け

環境影響評価の1要素となる

い 騒音規制法の規制

都道府県が『騒音規制対象地域』を指定する
→規制基準を設定する
※騒音規制法3条1項,4条1項

実際に生じた『騒音』などに関するトラブルは別記事で説明しています。
詳しくはこちら|再生可能エネルギー共通×発電事業|環境影響評価・公害紛争解決制度・事例

5 陸上風力発電×景観の規制

陸上風力発電設備は高いので目立ちます。
そこで『景観』の悪化が問題視されることがあります。
これについての法規制をまとめます。

<陸上風力発電×景観の規制>

あ 景観法
い 自然公園法

公的な解釈指針が出されている
※環境省『国立・国定公園内における 風力発電施設の審査に関する技術的ガイドライン』平成25年3月
外部サイト|環境省|風力発電施設・ガイドライン

う 都市計画法

『風致地区』においては一定の規制がある

え 文化保護法

6 陸上・海上風力発電×鳥類への影響

風力発電設備は,陸上・海上のいずれも鳥類の衝突が問題になることもあります。
これについての法規制をまとめます。

<陸上・海上風力発電×鳥類への影響>

あ 問題となる事象

バード・ストライク
→鳥類などへの影響

い 抵触する可能性のある規制

絶滅の恐れのある野生動植物の捕獲などの禁止
※種の保存法34条
※環境省|鳥類等に関する風力発電施設立地適正化のための手引き

7 陸上風力発電×立地規制|主な法律

陸上風力発電事業はその用地・立地に関して法規制の対象となることがあります。

<陸上風力発電×立地規制|主な法律>

ア 自然公園法
イ 森林法
ウ 自然環境保全法
詳しくはこちら|再生可能エネルギー一般×発電事業|立地規制|保安林・国有林・国立公園・農地

<参考情報>

高橋滋『震災・原発事故と環境法』民事法研究会p54〜187
豊永晋輔『NBL』963号商事法務p24