【法令適用事前確認手続(ノーアクションレター制度)の指針全文】

1 前文(抜粋)
2 『1(1)』対象−対象法令の分野
3 『1(2)』対象−対象法令(条項)の範囲
4 『1(3)』対象−対象法令(条項)の確定・公表
5 『2』照会
6 『3(1)』回答−回答期間
7 『3(2)』回答−回答の方式
8 『3(3)』回答−回答を行わない事案
9 『4(1)』照会及び回答内容の公表−公表内容
10 『4(2)』照会及び回答内容の公表−公表時期
11 『5』導入時期
12 『6』フォローアップ及び見直し
13 『7』関連情報の提供等
14 法令適用事前確認手続の指針の情報ソース

法令適用事前確認手続(ノーアクションレター制度),行政庁に正式に法令の条項の解釈の照会をする制度です。
詳しくはこちら|ノーアクションレター制度(法令適用事前確認手続)の内容
この制度の指針は通達をして示されています。
本記事では,この指針の全文と情報ソースを掲載します。

1 前文(抜粋)

IT・金融等新規産業や新商品・サービスの創出が活発に行われる分野について
(略)
上記の分野に関し、民間企業等が、実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して、当該行為が特定の法令の規定の適用対象とな るかどうかを、あらかじめ当該規定を所管する行政機関に確認し、その機関が回答を行うとともに、当該回答を公表する手続の指針を下記のとおり定める。
なお、具体的実施方法等については、本指針の範囲内で、各府省(その外局 を含む。以下同じ。)において『細則』を定め、これを公表するものとする。

2 『1(1)』対象−対象法令の分野

本指針は、民間企業等の事業活動に係る法令を対象とするが、各府省の判断により、その他の分野に係る法令を対象とすることを妨げるものではない。

3 『1(2)』対象−対象法令(条項)の範囲

本指針の対象は、上記(1)に掲げる法令の条項のうち、次のいずれかに該当するものであって、民間企業等の事業活動に係るものとする。
ただし、 地方公共団体が処理する事務(法定受託事務及び自治事務)に係るものは対象としない。
①当該条項が申請(行政手続法(平成5年11月12日法律第88号)第2条第3号にいう申請をいう。)に対する処分の根拠を定めるものであって、当該条項に違反する行為が罰則の対象となる場合
②当該条項が不利益処分(行政手続法第2条第4号に定める不利益処分をいう。)の根拠を定めるものである場合
③当該条項が民間企業等に対して直接に義務を課し又はこれらの権利を制限するものであって、本手続の趣旨にかんがみて対象とすべきものと判断される場合

4 『1(3)』対象−対象法令(条項)の確定・公表

各府省は、当該府省において本指針に基づき対象とする条項を確定し、公表するものとする。

5 『2』照会

各府省は、次に掲げる要件を備えた民間企業等(以下『照会者』という。)からの照会を細則で定める照会窓口において受け付けるものとする。
①将来自らが行おうとする行為に係る個別具体的な事実を書面(電子的方法を含む。)により示すこと。
②上記1(3)に基づき、各府省が確定、公表した条項のうち、適用対象となるかどうかを確認したい法令の条項を特定すること。
③照会及び回答内容が公表されることに同意していること。
なお、各府省は、上記2において特定した法令の条項の適用に関する照会者の見解及びその根拠を明示することや、照会対象法令(条項)の性質上照会者名を公にすることが回答に当たって必要とされる場合に照会者名の公表の同意があること等の要件を合理的かつ必要な範囲内で細則において付加することができる。

6 『3(1)』回答−回答期間

各府省は、原則として、照会者からの照会書が照会窓口に到達してから30日以内(具体的回答期間は、各府省が細則で定める。)に、照会者に対する回答を行うものとする。ただし、各府省は、慎重な判断を要する場合、担当部局の事務処理能力を超える多数の照会により業務に著しい支障が生じる場合等合理的な理由がある場合には、30日を超える回答期間を細則で定めることができる。
設定された回答期間内に回答を行うことができない場合には、照会者に対して、その理由及び回答時期の見通しを通知しなければならない。

7 『3(2)』回答−回答の方式

照会に対する回答は、書面(電子的方法を含む。)により行う(ただし、
照会者が口頭で回答することに同意する場合については、この限りではない。)。
回答書においては、『本回答は、照会対象法令(条項)を所管する立場から、照会者から提示された事実のみを前提に、照会対象法令(条項)との関係のみについて、現時点における見解を示すものであり、もとより、捜査機関の判断や罰則の適用を含めた司法判断を拘束しうるものではない』旨明示する。

8 『3(3)』回答−回答を行わない事案

各府省は、照会者からの照会に対し回答を行うことができない場合又は回答を行うことが適当でない場合については、回答を行わないことができる。
回答を行わない事案については、その要件等を細則であらかじめ定めておかなければならない。
照会に対し回答を行わない場合は、照会者に対し、その理由を通知しなければならない。

9 『4(1)』照会及び回答内容の公表−公表内容

照会及び回答内容は、原則として、これをそのまま公表するものとする。
また、照会者の同意がある場合は照会者名を公表することができる。
ただし、照会及び回答内容のうち、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年5月14日法律第42号)に定める不開示事由に該当しうる情報が含まれている場合、必要に応じ、これを除いて公表することができる。

10 『4(2)』照会及び回答内容の公表−公表時期

照会及び回答内容は、原則として回答を行ってから30日以内に公表するものとする。ただし、照会者が公表の延期を希望した場合は、30日を超えてから公表することができる(具体的な延期期間は照会者の求めを踏まえて各府省が定める。)。

11 『5』導入時期

各府省は、IT・金融等新規産業や新商品・サービスの創出が活発に行わ
れる分野については、導入についての検討を早急に進め、平成13年度中の可能な限り早期に実施するものとする。

12 『6』フォローアップ及び見直し

本手続が適切に実施されるよう、総務省は、各府省における実施状況をフォローアップし、公表する。
また、上記フォローアップ結果等を踏まえ、必要に応じ、見直しを行うものとする。

13 『7』関連情報の提供等

本手続の趣旨・目的に照らし、各府省は、所管法令のコンメンタールの充実等法令適用に関連する諸情報の提供や審査基準・処分基準の公表に積極的に努めるものとする。

14 法令適用事前確認手続の指針の情報ソース

<法令適用事前確認手続の指針の情報ソース>

あ タイトル

行政機関による法令適用事前確認手続の導入について

い 日付

平成19年6月22日閣議決定改正(最終)

う 情報ソース

外部サイト|国立国会図書館|法令適用事前確認手続の導入

本記事ではノーアクションレター制度の指針の内容全文を紹介しました。
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【ノーアクションレター制度とグレーゾーン解消制度の違い(比較)】

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