1 事務所以外の専任宅地建物取引士の設置場所
2 専任宅地建物取引士の設置場所の共通条件
3 継続的業務施設の規定と解釈
4 臨時開設の案内所の規定と解釈
5 イベント会場の規定と解釈
6 宅建業法『解釈・運用の考え方』の情報ソース

1 事務所以外の専任宅地建物取引士の設置場所

一定の場所に専任宅地建物取引士を設置する義務があります。
詳しくはこちら|専任宅地建物取引士|基本|設置義務・登録・違反への措置
代表的な設置場所は『事務所』です。
『事務所』でも設置が必要な場所があります。
本記事では,『事務所』以外への専任宅地建物取引士の設置義務について説明します。

2 専任宅地建物取引士の設置場所の共通条件

事務所以外の専任宅建取引士の設置場所となる条件の中で共通するのは,宅建業に該当する取引の契約の締結かその申込を受ける場所というものです。

<専任宅地建物取引士の設置場所の共通条件>

あ 設置場所の共通の条件

『ア・イ』の両方に該当する場所
→専任宅地建物取引士を1人以上設置する義務がある
ア 『対象契約』(い)を締結するor契約の申込を受ける
イ 『指定場所』に該当する(う)

い 対象契約の内容

宅地・建物に関する『アorイ』の契約
ア 売買・交換
イ 売買・交換・貸借の代理・媒介

う 指定場所(概要)

案内所・イベント会場などが指定されている(後記※1〜※3)
※宅建業法31条の3第1項
※宅建業法施行規則15条の5の2

専任宅建取引士の設置場所は,複数の種類に分類されます。以下,設置場所の種類ごとに説明します。

3 継続的業務施設の規定と解釈

専任宅建取引士の設置義務がある事務所以外の場所として指定されているものの1つは継続的業務施設です。
要するに『事務所』とほぼ同じですが,契約締結の権原を持つスタッフが置かれていないという場所(施設)です。

<継続的業務施設の規定と解釈(※1)>

あ 基本

『い』のすべてに該当する場合
→『継続的業務施設』に該当する

い 継続的業務施設の条文規定

継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で事務所以外のもの
※宅建業法施行規則15条の5の2第1号

う 『解釈・運用の考え方』の説明

ア 『事務所』としての物的施設を有している
『イ』以外は宅建業法の『事務所』に該当する
詳しくはこちら|宅建業法の『事務所』の概念(定義・解釈)
イ 宅建業に係る契約締結権限を有する者が置かれていない

え 継続的業務施設の典型例

特定の物件の契約or申込みの受付を行う場所
特定のプロジェクトを実施するための現地の出張所

お 『事務所』との比較

契約締結権限者が置かれている場合
→『事務所』に該当する
※『解釈・運用の考え方』(後記※5)規則15条の5の2関係・p9

4 臨時開設の案内所の規定と解釈

専任宅建取引士の設置場所には一定の案内所も含まれます。
これは分譲販売に伴うものに限定されています。

<臨時開設の案内所の規定と解釈(※2)>

あ 自ら販売する分譲案内所の規定

宅建業者が『アorイ』の分譲を行う場所
ア 10区画以上の1団の土地
イ 10戸以上の1団の建物
※宅建業法施行規則15条の5の2第2号

い 代理・媒介の分譲案内所の規定

『あ』の内容の分譲の代理・媒介を行う場所
※宅建業法施行規則15条の5の2第3号

う 案内所の具体例

週末にのみ営業を行うような場所
例=別荘の現地案内所

え 案内所の状況や機能

週末に宅地建物取引士や契約締結権者が出張する
申込の受付・契約の締結を行う
※宅建業法施行規則15条の5の2第2,3号
※『解釈・運用の考え方』(後記※5)規則15条の5の2関係・p9

5 イベント会場の規定と解釈

イベント会場も専任宅建取引士の設置場所となることもあります。

<イベント会場の規定と解釈(※3)>

あ イベント会場の規定

宅建業者が業務に関し『アorイ』のイベントを実施する場所
ア 展示会
イ 『ア』に類する催し
※宅建業法施行規則15条の5の2第4号

い イベント会場の解釈

宅地建物の取引・媒介契約の申込を行うイベント
期間を限って開催される

う イベントの具体例

ア 不動産フェア
イ 宅地建物の買い換え・住み替えの相談会
ウ 抽選会
一時に多数の顧客が対象となるもの
エ 売買契約の事務処理などを行う場所
※宅建業法施行規則15条の5の2第4号
※『解釈・運用の考え方』(後記※5)規則15条の5の2関係・p9

6 宅建業法『解釈・運用の考え方』の情報ソース

以上の説明に示した公的資料のソースをまとめておきます。

<宅建業法『解釈・運用の考え方』の情報ソース(※5)>

あ 通達|タイトル・日付

宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方について
平成13年1月6日
国土交通省総合政策局不動産業課長
各地方支分部局主管部長あて通達
この通達に『解釈・運用の考え方』本体が添付されている

い 『解釈・運用の考え方』本体

宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方
平成30年4月1日以降に適用されるもの
外部サイト|国土交通省|宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方

う 公開サイト

外部サイト|国土交通省|宅地建物取引業法・法令改正・解釈について