1 『宅地建物取引業』の判断|国土交通省解釈
2 判断要素|取引の対象者
3 判断要素|取引の目的
4 判断要素|取引対象物件の取得経緯
5 判断要素|取引の態様
6 判断要素|取引の反復継続性
7 宅建業法『解釈・運用の考え方』|ソース

1 『宅地建物取引業』の判断|国土交通省解釈

『宅地建物取引業』の定義・解釈が問題になることがあります。
これについて,いろいろな解釈論があります。
詳しくはこちら|宅建業法|基本・『宅地建物取引業』定義

一方,国土交通省も見解を公表しています。
まずは基本的部分をまとめます。

<『宅地建物取引業』の判断|国土交通省解釈>

あ 『業として行なう』とは

宅地建物の取引を社会通念上『事業の遂行』と言える程度に行うこと

い 判断基準

次の事項を参考に諸要因を勘案して総合的に行う

う 判断要素

ア 取引の対象者(後記※2)
イ 取引の目的(後記※3)
ウ 取引対象物件の取得経緯(後記※4)
エ 取引の態様(後記※5)
オ 取引の反復継続性(後記※6)
※『解釈・運用の考え方』(後記※1)2条2号関係・p1

『事業の遂行』の判断要素が整理されています。
一般的には『業』の判断と言われるものと同様です。
詳しくはこちら|宅建業法『業』解釈論|基本|業として/業を営む|判例
判断要素のそれぞれの内容について,以下まとめます。

2 判断要素|取引の対象者

<判断要素|取引の対象者(※2)>

あ 対象=広い

広く一般の者を対象に取引を行おうとする場合
→事業性が高い

い 対象=狭い

取引の当事者に特定の関係がある場合
→事業性が低い

う 特定の関係|例

代替が容易でないもの
例;親族間・隣接する土地所有者など
※『解釈・運用の考え方』(後記※1)2条2号関係・p1

3 判断要素|取引の目的

<判断要素|取引の目的(※3)>

あ 利益目的

利益を目的とする場合
→事業性が高い

い 特定の資金需要

特定の資金需要の充足を目的とする場合
→事業性が低い

う 特定の資金需要|例

ア 相続税の納税
イ 住み替えに伴う既存住宅の処分
※『解釈・運用の考え方』(後記※1)2条2号関係・p1

4 判断要素|取引対象物件の取得経緯

<判断要素|取引対象物件の取得経緯(※4)>

あ 転売目的

転売するために取得した物件の取引
→事業性が高い

い 相続・自己使用

相続or自ら使用するために取得した物件の取引
→事業性が低い

う 自ら使用するために取得した物件|例

ア 個人の居住用の住宅
イ 事業者の事業所
ウ 工場
エ 社宅
※『解釈・運用の考え方』(後記※1)2条2号関係・p1

5 判断要素|取引の態様

<判断要素|取引の態様(※5)>

あ 自ら販売

自ら購入者を募り一般消費者に直接販売しようとするもの
→事業性が高い

い 委託して販売

宅地建物取引業者に代理or媒介を依頼して販売しようとするもの
→事業性が低い
※『解釈・運用の考え方』(後記※1)2条2号関係・p1

6 判断要素|取引の反復継続性

<判断要素|取引の反復継続性(※6)>

あ 反復継続的

反復継続的に取引を行おうとするもの
→事業性が高い

い 1回限り

1回限りの取引として行おうとするもの
→事業性が低い

う 反復継続性|判断基準

次の状況をすべて含めて判断する
ア 現在の状況
イ 過去の行為
ウ 将来の行為の予定・その蓋然性

え 1回の販売×複数販売

1回の販売行為の中に複数の者が対象となる場合
→反復継続的な取引に該当する
例;区画割りして行う宅地の販売など
※『解釈・運用の考え方』(後記※1)2条2号関係・p1

7 宅建業法『解釈・運用の考え方』|ソース

以上で紹介した国土交通省の見解のソースをまとめます。

<宅建業法『解釈・運用の考え方』|ソース(※1)>

あ 通達|タイトル・日付

宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方について
平成13年1月6日
国土交通省総合政策局不動産業課長
各地方支分部局主管部長あて通達
この通達に『解釈・運用の考え方』本体が添付されている

い 『解釈・運用の考え方』本体

宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方
平成30年4月1日以降に適用されるもの
外部サイト|国土交通省|宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方

う 公開サイト

外部サイト|国土交通省|宅地建物取引業法・法令改正・解釈について