【司法書士|依頼者本人確認義務|日司連の公式基準】

1 司法書士×依頼者本人確認|日本司法書士会連合会の規程基準
2 司法書士×依頼者本人確認|本人確認方法
3 司法書士×依頼者本人確認|本人確認書類|定義
4 司法書士×依頼者本人確認|本人確認書類|有効期間

本記事では,司法書士業務における『依頼者本人確認』義務について説明します。

1 司法書士×依頼者本人確認|日本司法書士会連合会の規程基準

日本司法書士会連合会が公式な『本人確認』に関する基準を作っています。

<司法書士×依頼者本人確認|公式基準>

あ 日本司法書士会連合会の規定基準

作成=日本司法書士会連合会
宛先=各司法書士会(単位会への通知)
日司連発第2067号(改正)
平成22年3月26日
『依頼者等の本人確認等に関する規程基準』

い 東京司法書士会の規定

平成28年4月20日(改正)
東司総発31号
東京司法書士会依頼者等の本人確認等に関する規程

各司法書士会(単位会)が作成する基準の元となるモデルという位置付けです。
実際に全国の多くの司法書士会でこれを元にした基準が制定されています。代表例として東京司法書士会の規定を示しました。
以下,日本司法書士会連合会の規定基準の内容を次に説明します。

2 司法書士×依頼者本人確認|本人確認方法

依頼者本人確認の『方法』について一定のルールがあります。

<本人確認の方法>

あ 自然人|原則=面談方式

ア 依頼者との面談イ 『本人確認書類』の『提示』を受ける

い 自然人|例外=送付方式

ア 『本人確認書類orその写し』の送付を受けるイ 『転送不要』扱いの書留郵便の送付

う 法人|原則=面談方式

ア 法人の代表者との面談イ 『登記事項証明書or印鑑登録証明書』の提示を受ける

え 法人|例外=送付方式

ア 法人から『登記事項証明書or印鑑登録証明書orこれらの写し』の送付を受けるイ 『転送不要』扱いの書留郵便の送付 ※規程基準2条

3 司法書士×依頼者本人確認|本人確認書類|定義

依頼者本人確認の中で使う『本人確認書類』が規定されています。

<自然人の『本人確認書類』定義>

あ 『高レベル』公的証明書

ア 運転免許証イ 住民基本台帳カード(顔写真付)ウ 旅券エ その他の公的証明書 次のいずれにも該当するもの
・顔写真付き
・氏名,住所,生年月日の記載がある

い 『低レベル』公的証明書|社会保険系

『あ』以外の公的証明書
ア 健康保険系
次の保険などの『被保険者証』or『組合員証』
・国民健康保険
・健康保険
・後期高齢者医療保険
・公務員共済組合
イ 介護保険の被保険者証ウ 国民年金手帳エ 身体障害者手帳オ 精神障害者保健福祉手帳カ 療育手帳キ 外国人登録証明書ク 以上の書類に準ずる公的証明書 氏名,住所,生年月日の記載があることが条件

う 印鑑証明書

『委任状に押印した印鑑と整合する=実印押印』が条件

え 例外的な緩和措置

ア 緩和の対象 『特定取引』以外の受任の場合
→一定の機関が発行した身分証明書を本人確認書類とできる
イ 身分証明書の発行機関 司法書士の職責に照らし,信頼にたる機関
※規程基準5条

4 司法書士×依頼者本人確認|本人確認書類|有効期間

『本人確認書類』は一定の有効期間があります。

<自然人の『本人確認書類』|有効期限>

あ 有効期間or有効期限のある書類

提示を受ける日において有効であることが必要

い その他の書類

提示を受ける日において『発行から3か月以内』であることが必要
※規程基準5条

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