1 美容師・理容師×出張|適法性|実例・まとめ
2 美容師・理容師|施術場所規制
3 体毛・皮膚|衛生ケアの必要性×進化論|サイエンス
4 美容・理容×出張施術|ハードル
5 美容師・理容師|施術場所×例外=出張OK
6 移動美容車|規制緩和方針
7 平成28年6月・規制改革実施計画|ソース

1 美容師・理容師×出張|適法性|実例・まとめ

美容師,理容師が散髪,調髪,メイク(施術)を出張で行うというニーズ,発想があります。
しかし,法規の規制により,大幅に制限されています。
最初に結論として例をまとめたもの挙げておきます。
なお,一般的に『美容院』,『美容室』,『理容室』,『床屋』と言われるものは,法律上『美容所』,『理容所』と言います。
以下,法律上の用語に統一します。

<美容師・理容師×出張|適法性|実例・まとめ>

↓出張先 典型的なニーズ,発想 適法性 美容師法施行令 ←施行条例 理容師法施行令 ←施行条例
一般的な職場 従業員が忙しい→職場で散髪できるのは便利
病気にかかった方が居る場所 病状により移動が困難 4条1号 4条1号
婚礼などの儀式の場所 メイクをイベントの直前に行うことが必須 4条2号 4条2号
山間部 過疎地なので,最寄りの美容所,理容所が遠い 4条3号 4条1号 4条3号 4条1号
老人,障害者福祉施設 入所者が美容所,理容所へ移動することが困難 4条3号 4条2号 4条3号 4条2号
役者の控室 ステージの構成上,スピーディーな施術が必須 4条3号 4条3号 4条3号 4条3号

※東京都の条例の条文である

法律上の規制について,以下説明します。

2 美容師・理容師|施術場所規制

『施術場所』については強い規制が設定されています。

<美容師・理容師|施術場所規制>

あ 施術場所

『美容所』・『理容所』以外で施術を行うことは禁止される
※美容師法7条,理容師法6条の2

い 違反へのペナルティ

刑事罰はない
業務停止処分の対象となる
※美容師法10条2項
※理容師法10条2項

う 美容所・理容所|基準

衛生面を中心に多くの厳しい基準が設定されている
外部サイト|東京都福祉保健局|理容所の開設に関する基準等について
外部サイト|東京都福祉保健局|美容所の開設に関する基準等について

3 体毛・皮膚|衛生ケアの必要性×進化論|サイエンス

美容・理容の施術においては『衛生』が非常に重視されます。
毛髪や皮膚の状況は健康への被害に直結します。
進化の歴史に関する見解を参考として紹介します。

<体毛・皮膚|衛生ケアの必要性×進化論|サイエンス>

あ 体毛×悪影響

人類の進化上の歴史において
毛髪への寄生虫が生活全般に多大な悪影響を生じていた
例;シラミなど

い 最適戦略=体毛なし

『体毛がハゲている』個体は生存・繁殖しやすい
→『体毛がほとんどない』個体の割合が爆発的に増えた

う まとめ

毛髪・皮膚に関する施術については,衛生ケアが重要である

4 美容・理容×出張施術|ハードル

美容師が顧客の所在地で施術するニーズがあります。
しかし『施術場所』の規制があります(前述)。
原則的ルールでは出張施術のハードルが高いです。

<美容・理容×出張施術|ハードル>

施術場所に『美容所・理容所』を設置する必要がある
『美容所・理容所』の基準は高い
→設置のために大きなコストを要する
一般的な『出張・派遣』のように簡単には実施できない

これは原則論です。
一定の例外もあります。
次に説明します。

5 美容師・理容師|施術場所×例外=出張OK

例外的に施術場所ルールの例外が認められることもあります。
東京都のルールで出張が認められる状況をまとめます。

<美容師・理容師|施術場所×例外=出張OK>

あ 例外・基本

次の『い〜か』の場合は『美容所・理容所』以外での施術ができる

い 疾病系

美容所・理容所に来ることができない者に施術する
例;疾病にため

う セレモニー系

儀式に参列する者に対してその儀式の直前に施術を行う
例;婚礼など

え ローカルエリア

美容所のない地域に居住する者に対して,その居住地で施術を行う
例;山間部など

お 社会福祉施設

社会福祉施設などにおいて,その入所者に対して施術を行う

か イベント出演者

演劇に出演する者などに対して,出演の直前に施術を行う
サッカー選手が試合前に施術を行うような実例がある
※美容師法施行令4条,理容師法施行令4条
※東京都美容師法施行条例4条,東京都理容師法施行条例4条

このように,例外は非常に限定されています。

6 移動美容車|規制緩和方針

美容,理容を便利に利用するニーズは高いです。
これまでのルールは過剰で現在の状況にマッチしていません。
サービスの多様化を妨げているという批判が強いです。
そこで,規制を緩和する方針が決められました。
『自動車』によって訪問して施術する,という方式です。

<移動美容車|規制緩和方針>

あ 規制改革の内容|引用

超高齢社会を迎えた我が国における消費者の多様 なニーズへの対応と、適切な衛生水準の確保を図 る観点から、理美容業における移動理美容車の位置付けを公表する。
また移動理美容車の取扱いが 地方自治体により異なることについて、現状の調査を行い、地方自治体の定めている基準に衛生上必要な措置として合理性があるかを検証の上、移動理美容車の基準の在り方について検討し、結論を得る。

い 実施時期

平成28年検討・結論・措置

う 所管省庁

厚生労働省
※平成28年・規制改革実施計画(後記※1)

7 平成28年6月・規制改革実施計画|ソース

上記の規制改革実施計画のソースをまとめておきます。

<平成28年6月・規制改革実施計画|ソース(※1)>

あ タイトル・日付

規制改革実施計画
平成28年6月2日閣議決定

い 対象項目

p15
II 分野別措置事項
5 地域活性化分野
(2) 個別措置事項
①経済・社会情勢の変化に対応した規制の見直し
No5
移動理美容車の在り方の見直し

う ソース|資料本体

外部サイト|内閣府|平成28年6月2日・規制改革実施計画

え ソース|資料を含むサイト

外部サイト|内閣府|規制改革|公表資料