【遺産分割協議書|作成・調印の意味・方法|印鑑証明書|条項サンプル】

1 遺産分割協議書|作成・調印の意味
2 遺産分割協議書|調印の方法・当事者
3 遺産分割協議書×印鑑証明書の有効期限
4 遺産分割協議書|条項サンプル

1 遺産分割協議書|作成・調印の意味

遺産分割協議を行った場合に『遺産分割協議書』を作成・調印するのが一般的です。
『遺産分割協議書』作成・調印の法的な意味についてまとめます。

<遺産分割協議書の作成・調印>

あ 『書面作成+押印』の意味

ア 法的効力 法的には『合意』があれば有効
=口頭でも理論的には有効
イ 証拠作成 遺産分割の内容を『書面』に調印する
→合意内容の明確化・記録・証拠になる

い 現実的な書面作成

遺産分割協議書を作成・調印しておくことが事実上必須と言える

2 遺産分割協議書|調印の方法・当事者

遺産分割協議書に調印する方法や当事者についてまとめます。

<遺産分割協議書の調印|方法・当事者>

あ 調印・押印

ア 全員分が必要 サイン・押印は『相続人全員』が事実上必要である
実印押印+印鑑証明書がベスト
イ 法定代理人の場合 立場を明記する(顕名)
《表記例》
『相続人◯◯成年被後見人◯◯ (後見人の押印)』

い 相続放棄をした者

相続放棄をした者は相続人から除外することになる
→サイン・押印も必要ない
ただし『相続放棄』は誤解がよく生じるので注意が必要である
『相続分の放棄』の場合には(不動産登記申請の際などに)『放棄書』が必要になる
詳しくはこちら|相続分の放棄の全体像(相続放棄との違い・法的性質・効果・家裁の手続排除決定)

3 遺産分割協議書×印鑑証明書の有効期限

遺産分割協議書の調印時の『印鑑証明書』の有効期限についてまとめます。

<遺産分割協議書×印鑑証明書の有効期限>

あ 一般論

一般的な『有効期間』はない

い 登記申請で用いる場合

『申請日から3か月以内』発行であることが必要
※不動産登記令16条3項
詳しくはこちら|不動産登記申請の添付書類;登記済権利証,登記識別情報,紛失時の対応

4 遺産分割協議書|条項サンプル

遺産分割協議の条項のサンプルを掲載します。

<遺産分割協議書|サンプル>

(1)【タイトル・条項前の部分】

遺産分割協議書
本籍 ◯県◯市・・・
最後の住所 ◯県◯市・・・
被相続人 ◯◯ ◯◯(平成◯年◯月◯日死亡)
上記被相続人の遺産について,相続人全員で遺産分割協議を行った結果,次のとおり遺産を分割し,取得することに同意した。

(2)【メインの条項】

1.相続人甲は,次の財産を取得する。
(1)土地
所在 ◯市◯町◯丁目
地番 ◯番◯
地目 宅地
地積 ◯◯◯.◯◯平方メートル
(2)建物
所在  ◯市◯町◯丁目
家屋番号 何番何
種類  木造
構造  瓦葺2階建
床面積 1階 ◯◯.◯◯平方メートル
     2階 ◯◯.◯◯平方メートル
2.相続人乙は,次の財産を取得する。
(1)現金  金◯,◯◯◯,◯◯◯円
(2)預貯金 
     ○○銀行○支店 普通預金 口座番号00000000 
      ○○銀行○支店 定期預金 口座番号00000000 
(3)株式   
     ○○株式会社 普通株式 ◯◯◯株
3.相続人甲は,第1項記載の遺産を取得する代償として,丙に対し,平成◯年◯月◯日までに,金◯◯,000,000円を支払う。
4.相続人甲・乙・丙は,次の金融資産の換価処分代金を,各3分の1ずつ取得する。
  株式 ○○株式会社 普通株式 ◯◯◯株
5.相続人甲は,前条までに記載した財産以外の財産及び後日判明した財産すべてを取得する。
6.相続人甲は,被相続人の借入金,未払租税公課,その他相続債務の全部を負担する。
以上のとおり,相続人全員による遺産分割協議が成立したので,本協議書を◯通作成し,署名押印の上,各自1通ずつ所持する。

(3)【日付と署名・押印】

平成◯年◯月◯日
相続人 (住所)
(甲) (氏名の署名) (押印)
相続人 (住所)
(乙) (氏名の署名) (押印)
相続人 (住所)
(丙成年後見人) (後見人の氏名の署名) (後見人の押印)

本記事では,遺産分割協議書について説明しました。
実際には,遺産分割を行う際に,書面以外にも多くの注意すべき事項があります。
実際に相続や遺産分割に関する問題に直面されている方は,みずほ中央法律事務所の弁護士による法律相談をご利用くださることをお勧めします。

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【『相続人全員』ではない参加者による遺産分割の有効性(基本)】
【刑法上の正当防衛|必要性・相当性|過剰防衛=任意的減免】

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