【扶養に対する課税はないが,扶養的財産分与は高額→贈与認定リスクあり】
- 扶養として金銭を渡した場合,課税されますか。
離婚の際に将来の扶養分を払う場合はどうでしょうか。
1 一般的扶養義務履行への課税はない
2 扶養的財産分与は,税務上贈与と認定されるリスクがある
1 一般的扶養義務履行への課税はない
親族間の「扶養」義務の履行については課税されません。
2 扶養的財産分与は,税務上贈与と認定されるリスクがある
離婚の際の財産分与にはいくつかの内訳があります。
その1つに扶養的財産分与というものがあります。
別項目;離婚後の生活保障が認められることもある;扶養的財産分与
扶養的財産分与とは,将来の扶養を認めるというものです。
毎月払い,とされることもありますが,一括払いとする場合も多いです。
この場合,金額として多額になりがちです。
課税上,『贈与』として扱われ,贈与税の対象となるリスクがあります。
扶養的財産分与を行う際は,離婚協議書や請求の主張において「扶養」という趣旨を明記し,記録化しておくと良いでしょう。
多額の資金をめぐる離婚の実務ケーススタディ
財産分与・婚姻費用・養育費の高額算定表

2021年10月発売 / 収録時間:各巻60分
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