1 日本国内居住者向け『勧誘』の判断基準
2 日本国内居住者向け『勧誘』の判断基準
3 外国仮想通貨交換業に関するガイドラインの規定(全文)
4 日本での営業の判断とのつながり(概要)

1 日本国内居住者向け『勧誘』の判断基準

外国仮想通貨交換業は日本国内居住者向けに勧誘することが禁止されています。
詳しくはこちら|外国仮想通貨交換業者の日本国内居住者向け『勧誘』規制
どのような行為が勧誘にあたるのか,については,金融庁のガイドラインに解釈が示されています。
本記事では勧誘の解釈について説明します。

2 日本国内居住者向け『勧誘』の判断基準

金融庁のガイドラインに示されている『勧誘』の判断基準をまとめます。
まず,ホームページに広告が掲載されていると全世界に発信していることから,日本国内居住者向けの勧誘に原則として該当するという解釈です。
これを前提に,日本国内居住者がサービスを利用できないという表記と実際に利用できない措置があれば勧誘したことにならない,ということが示されています。

<日本国内居住者向け『勧誘』の判断基準>

あ 全世界に日本は含まれる理論

事業者がホームページに広告を掲載する行為は原則として日本国内居住者に対する『勧誘』行為に該当する

い 勧誘該当回避措置

『あ』に該当しても
例外として,『ア・イ』の両方があれば,日本国内居住者に対する『勧誘』には該当しない
ア 担保文言
日本国内居住者が対象外である表記
イ 取引防止措置
ユーザーの居所を確認する
日本国内居住者の口座開設を拒否する
※事務ガイドラインⅡ−4(後記)

3 外国仮想通貨交換業に関するガイドラインの規定(全文)

前記の勧誘の解釈を含めて,外国仮想通貨交換業に関する解釈についてのガイドラインの規定の内容を引用しておきます。

<外国仮想通貨交換業に関するガイドラインの規定(全文)>

II-4 外国仮想通貨交換業者に対する基本的考え方
II−4-1 外国仮想通貨交換業者の勧誘の禁止
外国仮想通貨交換業者(法に基づく登録を受けた者を除く。以下、II-4-2において同じ)は、法令に別段の定めがある場合を除き、国内にある者に対して、仮想通貨交換業に係る取引の勧誘をしてはならない。
II-4-2 外国仮想通貨交換業者によるインターネット等を利用したクロスボーダー取引
外国仮想通貨交換業者がホームページ等に仮想通貨交換業に係る取引に関する広告等を掲載する行為については、原則として、『勧誘』行為に該当する。 ただし、以下に掲げる措置を始めとして、日本国内にある者との間の仮想通貨交換業に係る取引につながらないような合理的な措置が講じられている限り、日本国内にある者に向けた『勧誘』には該当しないものとする。
(1)担保文言
日本国内にある者が当該サービスの対象とされていない旨の文言が明記されていること。 上記措置が十分に講じられているかを判断する際には、以下に掲げる事項に留意する必要がある。
①当該担保文言を判読するためには、広告等を閲覧する以外の特段の追加的操作を要しないこと。
②担保文言が、当該サイトを利用する日本国内にある者が合理的に判読できる言語により表示されていること。
(2)取引防止措置等
日本国内にある者との間の仮想通貨交換業に係る取引を防止するための措置が講じられていること。 上記措置が十分に講じられているかを判断する際には、以下に掲げる事項に留意する必要がある。
①取引に際して、利用者より、住所、郵送先住所、メールアドレス、支払方法その他の情報を提示させることにより、その居所を確認できる手続を経ていること。
②明らかに日本国内にある者による仮想通貨交換業に係る取引であると信ずるに足る合理的な事由がある場合には、当該者からの注文に応ずることがないよう配意していること。
③日本国内に利用者向けのコールセンターを設置する、或いは日本国内にある者を対象とするホームページ等にリンクを設定する等を始めとして、日本国内にある者に対し仮想通貨交換業に係る取引を誘引することのないよう配意していること。
また、以上に掲げる措置はあくまでも例示であり、これらと同等若しくはそれ以上の措置が講じられている場合には、当該広告等の提供は、日本国内にある者向けの『勧誘』行為に該当しないものとする。
(3)なお、以上に掲げるような合理的な措置が講じられていない場合には、当該広告等の提供が日本国内にある者向けの仮想通貨交換業に係る取引の『勧誘』行為に該当する蓋然性が極めて高いことから、当該外国仮想通貨交換業者は、日本国内にある者との間で勧誘を伴う仮想通貨交換業に係る取引が行われていない旨を証明すべきである。
※事務ガイドラインp41,42
外部サイト|金融庁|事務ガイドライン(仮想通貨交換業者関係)

4 日本での営業の判断とのつながり(概要)

本記事で説明したのは,日本国内居住者向けの勧誘に関する解釈でした。
この解釈は,日本での営業(日本国内居住者向けの仮想通貨交換サービス)といえるかどうかの判断基準と重複しています。
日本での営業(日本の仮想通貨交換業者登録が必要)かどうかの判断については,別の記事で説明しています。
詳しくはこちら|日本国内居住者向け仮想通貨交換サービス(日本での営業)の判断基準