1 ドローン×『偽計』業務妨害罪|ウソの予告
2 ドローン×『威力』業務妨害罪|実際の飛行
3 偽計/威力業務妨害罪|法定刑
4 官邸ドローン事件×業務妨害罪
5 ドローンの普及→被害防止|法規制+テクノロジー

1 ドローン×『偽計』業務妨害罪|ウソの予告

平成27年以降,ドローンに関連するニュースが続いています。
官邸をはじめ,重要拠点・イベント開催エリアに落下する事件などです。
このような『騒動』があると『業務妨害罪』が成立することがあります。
まずは『偽計』に該当するパターンをまとめます。

<ドローン×『偽計』業務妨害罪|ウソの予告>

あ 具体例

イベント時にウソの予告をした
→大騒動に至った
予告内容=『イベント会場でドローンを飛行・落下させる』

い 罪名

『偽計』業務妨害罪に該当する可能性がある
※刑法233条

『偽計』業務妨害罪については別に説明しています。
詳しくはこちら|偽計業務妨害罪|『偽計』の解釈・具体例

2 ドローン×『威力』業務妨害罪|実際の飛行

ドローン飛行が『威力』業務妨害罪になるケースをまとめます。

<ドローン×『威力』業務妨害罪|実際の飛行>

あ 具体例

ドローンを飛行・落下させた
→大騒動に至った
このようなケースについて,実際の刑事裁判の判決がある(後述)

い 罪名

『威力』業務妨害罪に該当する可能性がある
※刑法233条

3 偽計/威力業務妨害罪|法定刑

偽計/威力業務妨害罪の法定刑をまとめます。

<偽計/威力業務妨害罪|法定刑>

懲役3年以下or罰金50万円以下
※刑法233条

前述のように状況によって『偽計/威力』のどちらかになります。
しかし,同一の条文・同一の法定刑です。
つまり,実質的な違いはありません。

4 官邸ドローン事件×業務妨害罪

実際にドローンを飛行させた事案が刑事裁判になりました。
『業務妨害罪』が認められたケースを紹介します。

<官邸ドローン事件×業務妨害罪>

あ ドローンの飛行・落下

平成27年4月9日未明
被告人がドローンを飛行させ,官邸の屋上に落下させた

い ドローン・積載物

ア 放射性物質を含む土砂
イ 発煙筒

う 裁判所の判断

官邸の庁舎管理担当職員の業務を妨げた
→業務妨害罪が成立する
懲役2年・執行猶予4年・ドローン機体没収
※東京地裁平成28年2月16日

実際にドローンが落下しているので『威力』業務妨害罪です。
ただ『威力』業務妨害罪と実質的な違いはありません(前記)。

5 ドローンの普及→被害防止|法規制+テクノロジー

制御機能アップにより,ドローンを飛行させることが簡単になり,普及が加速しています。
そこで『イタズラ心』を抑えられない者が手にすることは想定されるべきことです。
被害を防ぐためには『法規制』はあくまでも1つの対応策に過ぎません。
物理的・テクノロジーによる防衛も実行・普及すべきであると思われます。
詳しくはこちら|ドローンの悪用・弊害→法規制の方向性|普及ブレーキ・利権に注意