【土地の強制収容における営業補償(損失補償)の意味や内容】
1 土地の強制収容における営業補償(損失補償)の意味や内容
2 土地収用法の損失補償の条文
3 営業補償の意味
4 営業補償の内容の分類
1 土地の強制収容における営業補償(損失補償)の意味や内容
土地の収用では,強制的に私人(個人や法人)の所有する土地を取り上げることになります。
当然,その代わりに金銭的な補償をすることが必要です(憲法29条3項)。
本記事では,このような損失補償,特にその中の営業補償について説明します。
2 土地収用法の損失補償の条文
土地の収用の際の損失補償は,土地収用法の条文として規定されています。最初に条文を押さえておきます。
<土地収用法の損失補償の条文>
(通常受ける損失の補償)
第八十八条 第七十一条、第七十二条、第七十四条、第七十五条、第七十七条、第八十条及び第八十条の二に規定する損失の補償の外、離作料、営業上の損失、建物の移転による賃貸料の損失その他土地を収用し、又は使用することに因つて土地所有者又は関係人が通常受ける損失は、補償しなければならない。
3 営業補償の意味
損失補償は,広く経済的なマイナスを補償するものです。
損失補償の中の1つが営業補償です。
<営業補償の意味>
土地などを取得されor使用されることにより,営業用の建物などを移転する場合などに被る営業上の損失を補償するもの
4 営業補償の内容の分類
実際に,大きな利益を生じている店舗のある土地を収容する場合は,多額の営業補償の支払が必要になります。
営業補償の内容は,大きく3つに分類できます。具体的な状況によって,いずれかの内容の補償の金額が算定され,支払われることになります。
<営業補償の内容の分類>
あ 営業廃止の補償
ア 営業廃止の補償を適用する状況
移転することにより従来の営業を廃止せざるを得ないケース
→営業上の損失を補償する
イ 具体例
次のような理由で適当な移転先がない
・法令に基づく許認可
・特定地に密着した有名店(のれん)
・物理的・社会的条件
い 営業休止の補償
通常営業を一時休止する必要があるケース
仮営業所の補償をすることもある
う 営業規模縮小の補償
営業用建物を切取補修or構内移転の工法により,その規模を縮小して残置に存置するようなケース
※土地収用法令研究会編『土地収用法の解説と運用Q&A 改訂版』ぎょうせい2014p284
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