【NHK放送受信契約締結義務と受信料負担(放送法・NHK規約の規定)】
1 NHK放送受信契約締結義務・受信料負担の特殊性(総論)
2 受信契約に関する用語の定義
3 NHK受信契約締結義務
4 NHK受信契約の認可と受信料徴収
5 放送受信契約の主な種別
1 NHK放送受信契約締結義務・受信料負担の特殊性(総論)
NHKの放送受信契約義務とこれに伴う受信料の負担は非常に特殊なものです。一般の民間のサービス・商品のように,ユーザーには,利用する,しない(料金を負担する,しない)の選択の自由がないのです。
通常の取引ではありえないことですが,NHKの持つ特殊性・社会的な有用性から認められている制度なのです。
受信契約義務者の判断に関する裁判例の中でも指摘されています。
詳しくはこちら|NHK受信料の負担者の判断基準(マンスリーマンションの事例)
本記事では,放送法による,NHKの放送受信契約締結義務に関する法律や規約の規定をまとめます。
2 受信契約に関する用語の定義
まずは,放送法の規定の基礎となる定義のうち,受信契約と関係あるものをまとめます。
<受信契約に関する用語の定義>
あ 『放送』
公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信
※放送法2条1号
い 『協会』
日本放送協会
※放送法2条9号
3 NHK受信契約締結義務
受信契約の締結義務を定める規定をまとめます。
<NHK受信契約締結義務>
あ 対象者
協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者
い 契約締結義務(※1)
協会と放送の受信についての契約をしなければならない
う 適用除外
『ア・イ』の受信設備のみを設置した者
→『い』は適用されない
ア 放送の受信を目的としない受信設備イ ラジオ放送・多重放送に限り受信することができる受信設備
※放送法64条1項
え 罰則
受信契約締結義務(前記※1)の違反について
→罰則の規定はない
※放送法183条〜参照
この中の『設置した者』については解釈論があります。
詳しくはこちら|NHK受信料の負担者の判断基準(マンスリーマンションの事例)
4 NHK受信契約の認可と受信料徴収
前記の受信契約は受信料の負担と直結しています。条文上はストレートに『受信料支払義務』が記載されているわけではありません。
<NHK受信契約の認可と受信料徴収>
あ 受信契約に関する認可
受信契約(前記※1)の内容(条項)について
設定・変更には総務大臣の認可を受けることを要する
※放送法64条3項
い 受信料の徴収
受信契約を締結した者からの受信料徴収について
総務大臣の認可を受けた基準による以外では免除できない
※放送法64条2項
5 放送受信契約の主な種別
放送受信契約の中身について,NHKの作成した規約に定められています。
<放送受信契約の主な種別>
あ 地上契約
ア 対象者
地上系によるテレビジョン放送のみを受信できるテレビジョン受信機を設置した者
イ 締結する受信契約の種別
『地上契約』を締結する
い 衛星契約
ア 対象者
衛星系によるテレビジョン放送を受信できるテレビジョン受信機を設置した者
イ 締結する受信契約の種別
『衛星契約』を締結する
地上系によるテレビジョン放送の受信も含まれる
う 『設置』の意味
(受信機を)使用できる状態におくことをいう
※日本放送協会放送受信規約1条
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