【ローン特約|融資申込・審査|基本|ローン壊し・トラブル類型】
1 ローン特約×融資実現努力義務
不動産売買契約では『ローン特約』が活用されています。
詳しくはこちら|ローン特約|全体・基本|内容・法的分類・トラブルの種類
ローン特約がある場合、当然、買主は融資実現に向けた行動をします。
ローン特約×融資実現努力義務
金融機関の調査・審査に全面的・真摯に協力すべきである
※民法1条2項
※最高裁平成11年6月29日
※水戸地裁平成7年3月14日
この義務が問題なるのは『融資承認が得られなかった』場合です。
次に説明します。
2 ローン特約×ローン壊し|基本
買主が意図的に融資不承認に誘導することもあり得ます。
いわゆる『ローン壊し』と呼ばれるものです。
これについての法的な解釈論をまとめます。
ローン特約×ローン壊し|基本
あ 努力不足|一般論
故意に解除条件の成就を作出した場合
→『条件成就の効果』を主張できない
※民法130条
い ローン特約×ローン壊し|前提事情
次のような事情である
ア 買主が意図的に承認不可となるように行動したイ 審査の承認に向けた真摯な努力がなかったウ 『客観的障害』以外の理由による承認不可
う ローン特約×ローン壊し|解釈論
ローン特約による解除はできない
※民法130条類推解釈
※最高裁平成11年6月29日
※水戸地裁平成7年3月14日
『ローン壊し』は当然買主に責任が生じるのです。
3 ローン特約×ローン壊し|類型|融資申込関連
実際にローン壊しとしてトラブルになる種類をまとめます。
典型的な事例を大きく2グループに分けて整理します。
最初に『融資申込』時点での問題だけをまとめます。
ローン特約×ローン壊し|類型|融資申込関連
あ 金融機関の選択
例;『ノンバンク』へ申込をしない
い ローン商品・内容の選択
例;金利が高いものは申込をしない
う 物件に関する理由による不承認
例;買主の支払能力は十分あるが物件の状況により不承認となった
4 ローン特約×ローン壊し|類型|買主の対応関連
ローン壊しの類型のうち『買主の対応』が問題なるものをまとめます。
ローン特約×ローン壊し|類型|買主の対応関連
あ 担保設定の有無
例;別の不動産への担保設定を拒否する
い 連帯保証人の用意
例;連帯保証人を要請→用意しない
お 勤務先の退職・転職
例;買主が退職した→審査が不承認となる
う 融資申込金額
例;購入金額全額or一定額を控除した金額
以上のそれぞれの具体的な事案・判例は別の記事で説明しています。
詳しくはこちら|ローン特約×ローン壊し|事例|融資申込|金融機関の指定・ローンの選択
詳しくはこちら|ローン特約×ローン壊し|事例|買主の対応|担保設定拒否・保証人不足・転職
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