【法定地上権→借地借家法の適用｜期間は３０年・法定更新→半永久的】

１　法定地上権→『借地借家法』の適用対象となる
２　法定地上権の『期間』→借地借家法の規定により『３０年』となる
３　法定地上権は原則的に更新される｜法定更新
４　建物の老朽化→『滅失』｜地上権は消滅する方向性
５　建物の修繕により『老朽化→滅失』は実現しない
６　法定地上権は半永久的に続く

１　法定地上権→『借地借家法』の適用対象となる

法定地上権は，『建物所有目的の地上権』に該当します。
そのため，借地借家法が適用されます。
詳しくはこちら｜建物所有目的の土地賃貸借は『借地』として借地借家法が適用される

２　法定地上権の『期間』→借地借家法の規定により『３０年』となる

法定地上権については，期間について，当事者間の合意はありません。
『法定地上権』というネーミングのとおりで，話し合いで決めた地上権ではないからです。
そうすると『存続期間』についてあ，借地借家法の原則的ルールが適用されます。
結果的に，次のようになります。

３　法定地上権は原則的に更新される｜法定更新

４　建物の老朽化→『滅失』｜地上権は消滅する方向性

法律上，借地上の建物が寿命を迎えると，借地契約も終了するのが原則とされます。

５　建物の修繕により『老朽化→滅失』は実現しない

借地人＝建物所有者は，通常，建物の老朽化を回避するような行動を取ります。

６　法定地上権は半永久的に続く

法定地上権のある土地上の建物は，修繕・再築により寿命が延長されます。
そうすると，いつまで経っても寿命を迎えることがありません。
そこで，法定地上権は半永久的に続くと言えます。

このように，一定の明渡料の負担が，明渡の前提となります。
逆に言えば，現実的には，半永久的に地上権は消滅しないと言えます。