1 ビデオゲームの著作物性と分類
2 ビデオゲームの視聴覚の著作物性
3 ソフトウェア・プログラムの著作物性
4 ドンキーコングJr事件(概要)

1 ビデオゲームの著作物性と分類

本記事ではゲームのプログラムが著作物として認められるかどうか,について説明します。
まず,大前提として著作物としては認められます。正確には,2種類の著作物として分類されます。

<ビデオゲームの著作物性と分類>

あ 基本的な著作物性

ロムに収納されたゲームのプログラムについて
著作物として認められる

い 著作物の分類

著作物としては『い・う』の2つに分類される
ア 視聴覚の著作物(後記※1)
イ ソフトウェア・プログラムの著作物(後記※2)
※大阪地裁堺支部平成2年3月29日;ドンキーコングJr事件

2 ビデオゲームの視聴覚の著作物性

まずは視聴覚の著作物としての法的扱いについてまとめます。

<ビデオゲームの視聴覚の著作物性(※1)>

あ 著作物性の基本的事項

『イ・ウ』がロムの中に収納されている
電気信号として取り出せる状態である
→思想or感情を映像の連続によって表現している
→視聴覚の著作物(映画の著作物)である

い 視覚的部分

ディスプレーにおける映像を中心とした連続的動画面

う 聴覚的部分

『い』に付随した効果音など
※大阪地裁堺支部平成2年3月29日;ドンキーコングJr事件

3 ソフトウェア・プログラムの著作物性

次に,ソフトウェア・プログラムとしての法的扱いについてまとめます。

<ソフトウェア・プログラムの著作物性(※2)>

あ 著作物性の基本的事項

プログラムの制作の各過程の大部分において
『い』の事項で制作者の学術的思想と個性が介在している

い 個性が介在する事項

ア 問題の解析
イ プログラム言語の選択
ウ 論理設計手法の選択
エ 命令の組み合わせ

う 著作物性の判断

次の論理的思考についてのソフトウェア・プログラムについて
→著作物として認める
思考の対象=前記※1のディスプレー表示を制御する解法

え 補足説明

当該事案は昭和60年の著作権法改正前であった
現在は著作権法にプログラムの著作権の例示が規定されている
※著作権法10条1項9号,2条1項10号の2
※大阪地裁堺支部平成2年3月29日;ドンキーコングJr事件

4 ドンキーコングJr事件(概要)

以上の内容はドンキーコングJr事件という刑事裁判における判断です。この裁判の中ではドンキーコング(元祖)とドンキーコングJrに関する著作権の判断がなされています。これらについては別の記事で説明しています。
詳しくはこちら|ドンキーコングの著作権の帰属・著作者の刻印(ドンキーコングJr事件)
詳しくはこちら|ドンキーコングJrの著作権の帰属(ドンキーコングJr事件)