1 特定商取引法|適用対象となる取引類型
2 特定商取引法|適用対象者
3 特定商取引法|行政規制
4 特定商取引法|民事的規定
5 特定商取引法|適格消費者団体×差止請求

1 特定商取引法|適用対象となる取引類型

特定商取引法は,一定の『消費者保護』のルールを定めています。
本記事では特定商取引法の基本的事項を説明します。
まずは適用対象となる取引についてまとめます。

<特定商取引法|適用対象となる取引類型>

ア 訪問販売
イ 通信販売
ウ 電話勧誘販売
エ 連鎖販売取引
オ 特定継続的役務提供
カ 業務提供誘引販売取引
キ 訪問購入

2 特定商取引法|適用対象者

『特定商取引法』の適用を受ける者についてまとめます。

<特定商取引法|適用対象者>

あ 適用除外|条文

購入者が『営業のためにor営業として』契約を締結する場合
→各種保護規定が適用されない
※特定商取引法26条1項1号

い 解釈論|基本

購入者が事業者→適用されない
購入者が非事業・個人→適用される

う 解釈論|通達

自動販売機の購入に関して
商人資格を有しない者が1台目の自動販売機を購入する場合
→特定商取引法の条項が『順守されるべき』である
『適用の有無』については明確ではない
※通商産業省(当時)昭和54年5月29日通達

サブリース事業について適用の対象となるかどうかが問題となることが多いです。
詳しくはこちら|サブリース|法規制・特別法|宅建業法・特定商取引法・消費者契約法

3 特定商取引法|行政規制

特定商取引法の規制の内容のうち『行政』的なものをまとめます。

<特定商取引法|行政規制>

あ 氏名などの明示義務
い 不当な勧誘行為の禁止

例;不実告知・重要事項の不告知・威迫・困惑させる

う 広告規制

重要事項の表示義務・虚偽・誇大広告の禁止

え 書面交付義務

契約締結時に,重要事項を記載した書面を交付する義務

4 特定商取引法|民事的規定

特定商取引法の規制には『民事的』なものもあります。
契約の解消が主なものです。

<特定商取引法|民事的規定>

あ クーリング・オフ

法定書面受領から8日/20日以内に無条件の解除ができる

い 意思表示の取消

不実告知や重要事項の不告知などの違反があった場合
→意思表示の取消ができる

う 損害賠償額の制限

中途解約などの場合の損害賠償額に上限がある

5 特定商取引法|適格消費者団体×差止請求

特定商取引法の規定には,特殊な『差止請求』があります。

<特定商取引法|適格消費者団体×差止請求>

あ 制度|概要

適格消費者団体が一定の行為の『差止請求』をすることができる
訴訟外の請求・提訴ができる
解決結果・当事者名が公表される

い 対象となる行為

特定商取引法の一般的な対象取引(前記)
主なものは次のもの
ア 訪問販売
イ 電話勧誘販売
ウ 特定継続的役務提供
※特定商取引法58条の18〜24

契約の当事者以外が訴訟・請求の当事者となります。
特殊な手続です。
『日本版クラスアクション』とも呼ばれます。
差止請求については別に説明しています。
(別記事『差止請求』;リンクは末尾に表示)