民事再生手続きで,不正があった場合に,途中で手続きが終わるのはどのような種類がありますか。
申立の棄却,開始決定の取消,廃止,再生計画案の不認可などです。

以下,民事再生手続きが途中でイレギュラー事態により終了するケースを流れに沿ってまとめます。

<民事再生手続の異常終了のまとめ>
申立て
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 |——–申立ての棄却(25条)
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開始決定
 |——–即時抗告による開始決定の取消(36,37条)
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 |——–再生計画認可前の廃止(191条~192条)
 |——–再生債務者の義務違反による廃止(193条)
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再生計画提出—不認可事由(174条),再生手続の廃止(237条)
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認可決定確定
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 |——–再生計画認可後の廃止(194条)
 |   (↑※ただし,233条との関係で,個人再生には適用されないと思われる)
 |——–再生計画の取消し(189条,236条)

[民事再生法]
(再生手続開始の条件)
第二十五条  次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、再生手続開始の申立てを棄却しなければならない。
一  再生手続の費用の予納がないとき。
二  裁判所に破産手続又は特別清算手続が係属し、その手続によることが債権者の一般の利益に適合するとき。
三  再生計画案の作成若しくは可決の見込み又は再生計画の認可の見込みがないことが明らかであるとき。
四  不当な目的で再生手続開始の申立てがされたとき、その他申立てが誠実にされたものでないとき。

(抗告)
第三十六条  再生手続開始の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
2  第二十六条から第三十条までの規定は、再生手続開始の申立てを棄却する決定に対して前項の即時抗告があった場合について準用する。
(再生手続開始決定の取消し)
第三十七条  再生手続開始の決定をした裁判所は、前条第一項の即時抗告があった場合において、当該決定を取り消す決定が確定したときは、直ちにその主文を公告し、かつ、第三十五条第三項各号に掲げる者(保全管理人及び同条第四項の規定により通知を受けなかった者を除く。)にその主文を通知しなければならない。ただし、第三十四条第二項の決定があったときは、知れている再生債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。

(再生計画認可前の手続廃止)
第百九十一条  次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、職権で、再生手続廃止の決定をしなければならない。
一  決議に付するに足りる再生計画案の作成の見込みがないことが明らかになったとき。
二  裁判所の定めた期間若しくはその伸長した期間内に再生計画案の提出がないとき、又はその期間内に提出されたすべての再生計画案が決議に付するに足りないものであるとき。
三  再生計画案が否決されたとき、又は第百七十二条の五第一項本文及び第四項の規定により債権者集会の続行期日が定められた場合において、同条第二項及び第三項の規定に適合する期間内に再生計画案が可決されないとき。
第百九十二条  債権届出期間の経過後再生計画認可の決定の確定前において、第二十一条第一項に規定する再生手続開始の申立ての事由のないことが明らかになったときは、裁判所は、再生債務者、管財人又は届出再生債権者の申立てにより、再生手続廃止の決定をしなければならない。
2  前項の申立てをする場合には、申立人は、再生手続廃止の原因となる事実を疎明しなければならない。

(再生債務者の義務違反による手続廃止)
第百九十三条  次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、監督委員若しくは管財人の申立てにより又は職権で、再生手続廃止の決定をすることができる。
一  再生債務者が第三十条第一項の規定による裁判所の命令に違反した場合
二  再生債務者が第四十一条第一項若しくは第四十二条第一項の規定に違反し、又は第五十四条第二項に規定する監督委員の同意を得ないで同項の行為をした場合
三  再生債務者が第百一条第五項又は第百三条第三項の規定により裁判所が定めた期限までに認否書を提出しなかった場合
2  前項の決定をする場合には、再生債務者を審尋しなければならない。

(再生計画の認可又は不認可の決定)
第百七十四条  再生計画案が可決された場合には、裁判所は、次項の場合を除き、再生計画認可の決定をする。
2  裁判所は、次の各号のいずれかに該当する場合には、再生計画不認可の決定をする。
一  再生手続又は再生計画が法律の規定に違反し、かつ、その不備を補正することができないものであるとき。ただし、再生手続が法律の規定に違反する場合において、当該違反の程度が軽微であるときは、この限りでない。
二  再生計画が遂行される見込みがないとき。
三  再生計画の決議が不正の方法によって成立するに至ったとき。
四  再生計画の決議が再生債権者の一般の利益に反するとき。

(再生計画認可後の手続廃止)
第百九十四条  再生計画認可の決定が確定した後に再生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、再生債務者等若しくは監督委員の申立てにより又は職権で、再生手続廃止の決定をしなければならない。

(再生計画の取消し)
第百八十九条  再生計画認可の決定が確定した場合において、次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、裁判所は、再生債権者の申立てにより、再生計画取消しの決定をすることができる。
一  再生計画が不正の方法により成立したこと。
二  再生債務者等が再生計画の履行を怠ったこと。
三  再生債務者が第四十一条第一項若しくは第四十二条第一項の規定に違反し、又は第五十四条第二項に規定する監督委員の同意を得ないで同項の行為をしたこと。