1 動物の占有者の責任|免責|基本
2 動物の占有者の責任|免責|相当の注意
3 動物の占有者の責任|免責|判断要素|例

1 動物の占有者の責任|免責|基本

ペットに関するご相談・ご依頼をされる前に、次のことをご理解ください。よく考えてご了解いただいてから、お問い合わせくださいますようお願いします。

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・飼い主が受けた辛く悲しい苦痛に見合うほどの慰謝料(損害賠償)を得ることができない傾向があること
・多くの資料や調査が必要となること
・法律相談の相談料は30分1万1000円、最低限2万2000円となること
・代理人交渉のご依頼の着手金は最低限33万円であり、ご依頼の時点でお支払いいただく必要があること

民法には動物の占有者の責任の規定があります。
(別記事『動物の占有者の責任|基本』;リンクは末尾に表示)
本記事では,この規定の中の『免責』について説明します。
まずは『免責』ルールの基本的事項をまとめます。

<動物の占有者の責任|免責|基本>

あ 条文の規定

動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたとき
→免責される
※民法718条1項ただし書

い 主張・立証責任の分配

占有者・保管者が立証・主張責任を負う
※大判昭和3年2月4日

2 動物の占有者の責任|免責|相当の注意

『相当の注意』を払った場合に『免責』となります(前記)。
この『相当の注意』の解釈論の基本的事項をまとめます。

<動物の占有者の責任|免責|相当の注意>

あ 相当の注意|解釈論・判例

通常払うべき程度の注意義務を意味する
異常な事態に対処する程度の注意義務は含まない
※最高裁昭和37年2月1日

い 要約

動物の種類・性質から,社会通念上要求される注意義務

3 動物の占有者の責任|免責|判断要素|例

『相当の注意』の判断では多くの事情が考慮されます。
判断要素をまとめます。

<動物の占有者の責任|免責|判断要素|例>

あ 動物の種類・性別・年齢
い 動物の性質・性癖・病気
う 動物の加害前歴
え 占有者のスキル|例

ア 職業・保管に対する熟練度イ 動物の馴致の程度ウ 加害時における措置態度

お 保管の態様|例

ア 放し飼いイ 逸去・長期行方不明の動物→追及したかウ 感染予防|例 狂犬病予防注射をしたか

か 繁殖・興奮予防|例

去勢手術をしたか

き 拘束|例

ア 繋ばく・拘束の方法程度イ 口輪の使用

く 被害者の関与|例

ア 警戒心の有無イ 被害誘発の有無ウ 被害時の状況 ※蕪山厳『昭和37年度重要判例解説民事篇』p28