代表弁護士三平聡史1 養育費の金額計算
2 養育費が請求できない場合
3 養育費についての税金の落とし穴
4 養育費の増額・減額
5 扶養義務者が複数の場合

<養育費を払ってくれない>

離婚後に子供を引き取った親は,もう一方の親から,子供を育てる費用をもらえます。
養育費です。
養育費については,金額の算定や,1度定めた後の増額・減額について,対立が生じることがあります。
対立となって払ってくれないという場合でも,法的な手続は非常に強化されていますので,回収することはやりやすくなっています。
みずほ中央法律事務所では,養育費に関する問題を多く扱っています。
詳しくは次に説明しています。

1 養育費の金額計算

離婚後に,子供を育てる生活費について親同士で送金することになります。
これが養育費です。
養育費の相場(算定方法)は,ある程度ハッキリと決まっています。
実務では算定表が用いられています。
期間については,20歳まで大学卒業までのどちらかが多いです。
実際にはそれぞれ親の収入の金額について不明確な部分があり,見解が一致せず,トラブルとなることが多いです。
見解が対立した場合は,扶養義務の基本的な理論を踏まえた主張のデキによって裁判所の判断が変わる傾向にあります。
詳しくはこちら|養育費は算定表を使って概算額を出す
詳しくはこちら|20歳以上の子の養育費;法的理論,離婚協議書の記載例,認められる場合
詳しくはこちら|親子と夫婦間の扶養義務の種類と内容(まとめ)

2 養育費が請求できない場合

養育費については,仮に払わなくて良いということを書面に調印しても,無効となります。
扶養を受ける権利は放棄できないことになっているのです。
結局,養育費を請求できるという結論です。

一方,過去の未払いの養育費は,5年間の消滅時効にかかります。
ただし,これは1度取り決めた養育費のことです。
まだ取り決め自体をしていないという場合は別です。
この場合は,家庭裁判所の裁量となります。
実際には5年前以前は請求できないと裁判所が判断することが多いです。
詳しくはこちら|ゼロや極端に低い養育費の合意は無効,養育費変更請求,相殺禁止
詳しくはこちら|過去の養育費の請求対象期間;消滅時効,支払の始期

3 養育費についての税金の落とし穴

養育費は,親族間の扶養です。
そこで,贈与税の対象ではありません。
しかし,将来分の一括払いの場合は,表面的な送金額が大金となります。
そうすると,税務署から必要以上の金額として贈与税の対象と判断されることもあります。
他の理由で思わぬ課税となることもあります。
最初の交渉や調停の段階で,このような先のことも考慮して進めるべきなのです。
詳しくはこちら|扶養料,養育費への贈与税課税;基本,一括払い,認知未了

4 養育費の増額・減額

養育費は長期間送金が続きます。
そうすると,その間に,状況が変わることもあります。
例えば『決められた金額を送金するのが大変』とか『もっと多く送金してもらわないと困る』というような状態です。
いろいろな形で経済状態に変化があった場合,増額減額が認められることもあります。
単に収入が変わったという場合もそうですが,再婚(連れ子との)養子縁組も,大きく経済状態が変化することにつながります。
状況の変化の証拠を準備して良いタイミングで増額や減額の請求,調停・審判を行うことが重要です。
詳しくはこちら|元妻,夫の再婚,養子縁組,出産により養育費の変更が認められる
詳しくはこちら|養育費の一括払いの後の追加請求が可能なこともある

5 扶養義務者が複数の場合

いろいろな事情により,扶養義務者が複数となることがあります。
例えば,離婚後に,子供が再婚相手と養子縁組をしたというような場合です。
法律上の親=扶養義務者が1人増えることになります。
また,離婚とは関係ないですが,高齢の親については,数人の子供全員が扶養義務者となります。
扶養義務者が複数いるという場合は,その順序や割合について対立することもあります。
そのような時は,家庭裁判所が順序や割合を定める手続があります。
詳しくはこちら|複数の扶養義務者間の分担割合;手続,始期

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