代表弁護士三平聡史1 財産分与の算定方法
2 将来の退職金は財産分与になる?
3 ローン付住宅の財産分与
4 特有財産と共有財産とは?
5 財産分与割合
6 マイナスの財産分与
7 財産分与vs相続の優劣
8 扶養的財産分与(結婚債権)
9 離婚紛争中の相続ケア

1 財産分与の算定方法

離婚の際に,夫婦で築いた財産を2人で分けることになります。
これを(清算的)財産分与と言います。
財産分与の計算方法自体はシンプルです。

<清算的財産分与の算定方法>

財産分与額 = 夫婦共有財産(評価額) × 分与割合

実際には,共有財産,つまり夫婦で築いた財産の範囲について見解が対立することが多いです。
また,分与割合は原則的に50%(折半)です。
しかし,特殊な事情があると,極端に低くなることもあります。
このように,実務上の判断の方法や特殊な扱いについてしっかりと把握していないと後から損したことに気付くということになってしまいます。
みずほ中央法律事務所では,多くの離婚案件を扱い,漏れ・誤りがない判断・計算を徹底しています。
詳しくはこちら|財産分与の基本(3つの分類・典型的な対立の要因)

2 将来の退職金は財産分与になる?

財産分与の対象は夫婦で築いた財産です。
これに将来入る予定の退職金も含めることが可能です。
勤務期間の大部分について,妻が支えていたという考え方です。
一方で,将来退職金が入らないという可能性もあります。
ということで判断が曖昧と言えます。
主張や証拠の的確な提出で,この判断が分かれます。
みずほ中央法律事務所では,工夫した主張,立証で,退職金の主張を認めさせた実績や,逆に防御が成功した実績もあります。
詳しくはこちら|将来の退職金も財産分与となる,資格の価値は考慮されない傾向

3 ローン付住宅の財産分与

離婚の時点でマイホームの住宅ローンを返済中ということもよくあります。
この場合,一方が住宅を引き取って(住み続けて),元の『債務者』が返済を続ける,という方法が好ましいです。
うまく,このような方法でまとまった場合でも,その後の配慮についてまでできない弁護士が多いです。
要するにローン返済が止まってしまった場合です。
このような場合に,不動産が競売されてしまうということを極力防止する工夫を最初にしておくことが重要です。
理論的には非常に高度です。
このような事情がある離婚については,ノウハウによりしっかりとガイドできるみずほ中央法律事務所にご相談されることをおすすめします。
詳しくはこちら|ローン付住宅の財産分与では求償権を強化しておくと良い

4 特有財産と共有財産とは?

財産分与の対象となるのは,夫婦の協力で築いた財産です。
これを夫婦共有財産と言います。
よく問題になるのは,独身時代から持っていた財産です。
これは特有財産と言って,財産分与の対象ではありません。
『離婚すると財産が半分になる』というのは広く蔓延している誤解です。
そして,実際には,特有財産か共有財産かということが曖昧なことがあります。
しっかりとした根拠を証拠として準備できるかどうかで判断が変わってしまいます。
詳しくはこちら|特有財産と共有財産の境;株式投資,金融取引

5 財産分与割合

財産分与割合は,原則的に2分の1(折半)です。
専業主婦でも,夫のサラリーに貢献していると考えられています。
最近は,男女平等の考え方が強く,2分の1という原則は多くの場合に使われます。
逆に,特殊事情があれば例外的な扱いもなされます。
原則が強いことから,弁護士によっては,例外的な扱い(判例)自体をよく知らない,ということもあります。
少しでも有利な事情を,しっかりと証拠を確保して主張すた結果,分与割合を大きく下げられます。
みずほ中央法律事務所はこのような実績,ノウハウが多くあります。
収入が多い,などの事情がある方はみずほ中央法律事務所にご相談いただくことをおすすめします。
詳しくはこちら|財産分与割合は原則として2分の1だが貢献度に偏りがあると割合は異なる

6 マイナスの財産分与

実際の離婚の協議や調停では,家計を任されていた妻が浪費し,預貯金がほとんどないことが発覚したということがよくあります。
このような場合,浪費無駄遣いについて,責任を持って元に戻すという扱いがなされることがあります。
言わば『マイナスの財産分与』とでも言うべきものです。
どのような場合に,マイナスの財産分与となるのか,またその効果的な証拠などは,ノウハウ不足でよく知らないという弁護士も多いです。
例外的であるからこそ,しっかりと主張,立証をできるかどうかで結果が違ってくるのです。
詳しくはこちら|財産分与の算定では,不合理な支出を『持ち戻す』;浪費,事業の損失

7 財産分与vs相続の優劣

(1)離婚の財産分与vs相続

離婚しない段階で,が亡くなると,相続となります。
当然,故人(夫)名義の財産は,相続人が故人の財産を承継します。
は,いわゆる死別ということになります。
離婚ではないので財産分与はなされません。
ただ,相続人として財産の承継に加わることはできます。

(2)内縁解消の財産分与vs相続

一方,これが内縁の妻の場合は,厄介な問題となります。
内縁の妻相続人としては認められていません。
しかし,生前に内縁を解消することに決めていた場合はまた違ってきます。
財産分与をする準備中に夫が亡くなったということになります。
この場合の理論的な解釈は,裁判例でも統一的な見解がありません。
このような場合は,主張や立証のちょっとしたデキの違いで判断結果が違ってきます。
みずほ中央法律事務所は,内縁解消と相続の対立についてもノウハウ・実績があります。
事前の対策として遺言や信託の活用などのご案内をすることもできます。
詳しくはこちら|財産分与義務発生時点,相続による承継の有無の見解は分かれている

8 扶養的財産分与(結婚債権)

原則としては,離婚後については,夫婦ではないので,扶養の義務はありません。
この単純な原則には特殊な例外があります。
離婚後の生活費も払うという扱いがあるのです。
これを扶養的財産分与と言います。
非常に特殊なものです。
主張や立証のちょっとしたデキによって結果が違ってしまいます。
詳しくはこちら|離婚後の生活保障が認められることもある;扶養的財産分与

9 離婚紛争中の相続ケア

実際の離婚に向けた交渉や調停,訴訟ではある程度の期間がかかります。
財産の状況によっては,保険として相続の配慮・対策をしておくと良いでしょう。
というのは,仮に離婚の交渉や裁判の途中で相続が発生すると,配偶者として2分の1の法定相続になる状態となってしまうのです。
単純に遺言を作成すると,今度は遺留分の問題が残ります。
みずほ中央法律事務所では,遺留分の事前対策について信託保険を活用した効果的な手法をアドバイスすることもできます。
詳しくはこちら|離婚前,離婚後の相続による想定外の財産承継の対策