警察への届出義務
- Q&A 交通事故を警察に届け出ていないとまずいですか。
- A:交通事故を起こしたら,警察に届け出る義務があります(道交法72条1項)。
これに違反すると3か月以下の懲役または5万円以下の罰金に処せられると規定されています。
事故証明書
- Q&A 事故届をしていないので,事故証明書が発行されません。
保険は使えないのでしょうか。
- A:自賠責保険の適用を受けるためには,事故証明書が必要になります。
事故届を提出していなくても治療費や慰謝料等を加害者に請求することは可能です。
しかし後で,加害者が不当に過失割合の減殺を主張する可能性や事故の発生自体を否認する可能性もあります。
実況見分調書
- Q&A 「実況見分調書」とは何ですか。
- A:人身事故の場合,警察は現場検証を行います。実況見分調書とは,この現場検証の結果を書面にしたものをいいます。
実況見分調書は刑事裁判や示談交渉において過失割合を決めるための重要な証拠となります。
供述調書
- Q&A 供述調書とは何ですか。
- A:加害者、被害者、目撃者、被害者遺族などが、警察官に喋った内容を記録した書類を「供述調書」といいます。
加害者の供述調書は,優先的に作成されます。
保険会社への連絡
- Q&A 交通事故に遭ったら保険会社にはいつ連絡すれば良いのですか。
- A:事故直後に連絡して下さい。まず,事故発生の日時や事故の概要を電話で報告し,その後,保険会社から届く書類に記入して提出します。
対人事故は発生から60日以内に通知しなければ保険金が支払われないので注意が必要です。
示談
- Q&A 示談とは何ですか。
- A:交通事故が起きた場合には,当事者間で話し合って解決へと進める方法を示談といいます。
一旦示談を成立させてしまうと,原則としてその効力を覆すことができません。
示談が成立した場合は,示談書という書面を作成します。
- Q&A 加害者が示談に応じてくれません。
どうしたら良いですか。
- A:加害者側が請求を拒否し,一切応じない状態となった場合は,その見込みを検討の上,提訴します。
刑事事件との関係
- Q&A お金(損害賠償)の請求だけではなく,加害者には刑務所に行って欲しいです。
どうしたら良いのでしょうか。
- A:検察・警察に処罰してほしい旨要請します。
加害者は,被害者が死亡したり怪我を負った場合には,自動車運転過失致死傷罪の責任を問われる可能性があります。
ですが,損害賠償請求をしただけでは,上記の罪を問うことはできません。
そのためには,警察に告訴状や被害届を提出する必要があります。
では,告訴をすれば加害者が刑務所に行くかというと,必ずしもそうではありません。
被害者の怪我が比較的軽い場合や,
加害者の過失が小さい場合には,書類だけの手続きで 罰金が科せられるだけということや,もっと程度が軽い場合は起訴すらされない(起訴猶予といいます)
こともあります。
刑事裁判の起訴をするかどうかは検察官が決めます。検察官は,被害者の意向を重視しますが,被害者が「起訴してくれ」と言えば必ず起訴するわけではありま
せん。
また,起訴して,検察官が懲役刑を求刑してくれたとしても,実刑となるか,執行猶予となる(刑務所に行かなくて良い)かは裁判官が決めます。
ここでも裁判官は被害者の意向を考慮してくれますが絶対ということはありません。
- Q&A 刑事処分の結果はどうしたら分かりますか。
- A:まずは,事故証明書に記載されている警察署に問い合わせます。
刑事記録が警察から検察庁に送られたかどうかを確認します。
検察庁に送られていた場合は,どこの検察庁に送られているかということと「検番」という検察庁内で管理番号を聞きます。
今度は刑事記録が送られている検察庁に電話をし,先程聞いた検番を伝えて,加害者が起訴されたか不起訴とされたかを確認します。
起訴されていた場合には,裁判が確定したかどうかも確認してください。

