支配権紛争予防
- Q&A株主が2つの派閥に分かれています。
多数派のトップである私が代表取締役です。
注意すべきことはどんなことでしょうか。
- A 株主総会の招集手続き,運営方法に不備がないようにすること。また,法令順守を徹底することです。
少数派からのアクションとして考えられるのは,株主総会の手続き違反を理由とした総会の無効や取消の請求があります。
また,株主代表訴訟において,取締役の責任追及をしてくることも考えられます。
これらの対策としては,株主総会については,招集手続きをしっかりと不備がないように行うことや,事前のリハーサル・想定問答を用意するなど,議事進行に
も不備がないように準備することが重要です。
記録としての議事録も適正に作成することも欠かせません。
また,日常業務における法令遵守(コンプライアンス)は当然として,重要な会社の経営判断も,その判断材料となる資料を保管しておくなど,後から責任追及
をされた際に説明できるようにしておくことも重要です。
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株主代表訴訟
- Q&A株主代表訴訟は株主なら誰でも提起できるのでしょうか。
- A 公開会社では6か月以上という持株期間の制限があります。非公開会社はこの制限はありません。
公開会社でも持株期間について,6か月という会社法の規定よりも短い規定を定める(短縮する)ことは可能です。
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- Q&A株主代表訴訟はどのようなプロセスで提起できるのでしょうか。
- A 最初は,会社に対し「役員に対し責任追及の訴訟を提起せよ」と請求します。会社が訴訟を提起しない場合に,株主が代表訴訟を提起できま
す。
本来,この請求の内容は「会社から特定の役員に対し,会社が被った損害の賠償を求める」というものです。
まずは原則形態である,会社自身が原告として訴えを提起する,という方法をトライする必要があるのです。
この提訴の請求は書面で行う必要があります。
その後60日以内に会社が役員を提訴しなかった場合に,時間切れとして株主自身が会社に「代わって」提訴できるようになります。
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担保提供命令申立
- Q&A嫌がらせで株主代表訴訟を提起されたらどうすべきでしょうか。
- A 妨害的提訴に対しては担保提供命令を出すよう裁判所に申し立てます。
株主代表訴訟は手数料の低額化やその他の要件緩和により提訴が容易になっています。
仮に,妨害的な意図により提訴された場合は,裁判所が原告に金銭の担保を提供するよう要請する制度があります。
これは,被告となった役員が裁判所にその旨申立をしなくてはなりません。
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役員賠償責任保険
- Q&A役員としての責任が生じるリスクは避けられないのでしょうか。
- A 法令順守を徹底することは当然の前提ですが,「役員賠償責任保険」という商品もあります。
個々の行為について,法令順守を心がけていれば責任が追及されることはない,というのは机上の理論です。
実際に法令自体への違反がなくても,経営判断のミスとして責任が認められる例もあります。
実際の経営判断においては,後から責任を追及される可能性を感じながら,大胆に舵を切る,ということもありましょう。
株主代表訴訟提起が容易になるにつれて,役員にも「委縮効果」が現れている傾向を感じます。
心理的な支え,としては「役員賠償責任保険」は有意義だと思います。
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代理人弁護士の利益相反
- Q&A株主代表訴訟を提起されました。私(役員)が以前からよく相談している会社の顧問弁護士に依頼できます
か。
- A 会社の顧問弁護士は被告となった役員の代理人にはなれません。
株主代表訴訟は,原告=会社自体,被告=役員,という構図です。
原告の裏に居るのが株主,ということになります。
会社の顧問は,原告の顧問です。
被告から依頼を受けると,利益相反,ということになり,違反となります。
会社とはそれまで係わりのなかった弁護士に依頼するしかないです。
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