1 『カーシェア』の種類
2 カーシェアによる社会的メリットと普及
3 カーシェアのサービスの高度化
4 カーシェアと運行供用者責任のリスク(概要)

1 『カーシェア』の種類

本記事では,カーシェアのメリットや普及の状況を説明します。
ところで『カーシェア』は2つの意味で使われています。
最初に2種類の意味を整理しておきます。

<『カーシェア』の種類>

種類 貸主 借主
CtoCカーシェア 個人的なオーナー 個人的な利用者
BtoCカーシェア(※1) 事業者 個人的な利用者

※1 レンタカーと同じである

2 カーシェアによる社会的メリットと普及

以前から,都市の土地の有効活用の1つとして,時間制駐車場が普及しています。
現在,駐車場サービスの延長としてカーシェアのサービスも普及しつつあります。
例えば,スマートフォンで予約をし,近くの駐車場に置いてある自動車を借りる,という方法のBtoCカーシェアがあります。
書類記入,実車の確認などの手続が不要であり,従来のレンタカーよりも利便性が高いです。
そして,カーシェア自体は,大きなメリットを社会全体にもたらします。
実際にカーシェアの普及が進んでいます。

<カーシェアによる社会的メリットと普及>

あ 電気自動車の普及

電気自動車の充電スポットの普及,拡大
主にBtoCカーシェア

い 混雑緩和

公共交通機関+カーシェアリングの普及
BtoC・CtoCカーシェアの両方

う 遊休土地の活用

空家問題を解消することにもつながる
主にBtoCカーシェア
詳しくはこちら|空家・土地放置問題|弊害・原因・所有者のコスト・責任

なお,カーシェアはレンタカーと同じ『自家用自動車の有償貸渡』です。
許可が必要な事業です。
詳しくはこちら|自家用自動車の有償貸渡(レンタカー)の規制(基本)

3 カーシェアのサービスの高度化

カーシェアは『他の価値との組み合わせ』により高度化します。
サービスの組み合わせにより便利になります。
それだけではありません。
チープ感がなくなる,つまり高級感の付与になるのです。それにより利用しやすくなり,マーケットが拡がるという指摘もあります。

<カーシェアのサービスの高度化>

あ 基本的事項

カーシェアのサービスが発展・高度化することが期待される
『い・う』のような他のサービスとの組み合わせがあり得る
カーシェアに伴う法的リスクへの配慮も求められる
例;運行供用者責任(う)

い 他のシェアリングとの組み合わせ

ア アウトドアグッズ
例;キャンプ系・BBQ系
イ スポーツグッズ
例;マリンスポーツ・スカイスポーツ・ゴルフグッズ
ウ 船のシェア
例;クルーザー

う スポーツとのパッケージ

例;ゴルフ(ゴルフ場の予約とセット)

4 カーシェアと運行供用者責任のリスク(概要)

自動車を借りた方が運転中の交通事故では,賠償責任に注意を要します。
通常,貸した方=オーナーも責任を負うことになるのです。

<カーシェアと運行供用者責任のリスク(概要)>

あ BtoCカーシェア

レンタカーと同じである
→『貸主』は運行供用者責任(う)を負う
※最高裁昭和46年1月26日
詳しくはこちら|特殊な事情と運行供用者責任の判断(所有権留保・レンタカー・盗難車)

い CtoCカーシェア

自動車を一定時間・一定の料金で貸すという点で
レンタカーと同じである
→『貸主』は運行供用者責任(う)を負う可能性が高い

う 運行供用者責任(概要)

自動車事故によって生じた人身の損害について
→所有者(運行供用者)も責任を負う
詳しくはこちら|特殊な事情と運行供用者責任の判断(所有権留保・レンタカー・盗難車)

カーシェアは,社会的に有用です。
だからこそ,適法性をクリアしてスムーズにサービスが普及することが期待されます。