1 他サービスとの融合による有償性回避の発想の例
2 他サービスとの融合による『有償』回避の構造
3 他サービスとの融合の具体例

1 他サービスとの融合による有償性回避の発想の例

サービスについての法規制を回避する工夫にはいろいろなものがあります。
詳しくはこちら|シェアリングサービスの適法化=規制回避の方法(全体)
その1つとして,他のサービスとの融合によって『有償』を回避して法規制を回避する方法があります。
発想のモトから考えると理解しやすいです。

<他サービスとの融合による有償性回避の発想の例>

あ ネットカフェ・マンガ喫茶×宿泊

ネットカフェなどの店舗で『寝て過ごす』人もいる
ホテル・旅館と同じ機能のように思える
ネットカフェなどは『旅館業法の許可』を取っていない

い 『旅館業』規制・ポイント

『宿泊』サービスが規制対象である
『ネットサーフィンをする場所の提供』は『宿泊サービス』ではない
顧客の料金は『ネット利用』の対価である
詳しくはこちら|『旅館業』に該当する/しない|具体例|シェアハウス・ホームステイ

2 他サービスとの融合による『有償』回避の構造

他のサービスとの融合,という方法の基本的・構造的な考え方をまとめます。

<他サービスとの融合による『有償』回避の構造>

あ 基本的方針

規制対象サービス単体への課金・料金設定を避ける
『い・う』のいずれかの方向性がある

い 総合的体験タイプ

規制対象サービス+規制なしサービスを組み合わせる
→『総合的体験』をサービス=提供価値とする
『体験』についての料金として設定する

う 別サービス課金タイプ

規制対象サービスの対価はゼロと設定する
同時に提供する別の規制なしサービスの対価を設定する

3 他サービスとの融合の具体例

他のサービスとの融合,という方法の具体例を挙げます。

<他サービスとの融合の具体例>

あ 規制対象サービスの『対価』→避ける|例

ア 宿泊料
イ 自動車使用の対価
ウ 自動車による運送の対価

い 別のサービスの『対価』→代替用|例

ア マッチングサービスの料金
貸し手・借り手の情報提供料・優先交渉権の対価
マッチングサービスにおいて実用化されている
詳しくはこちら|シェアリング|リアルサービス|適法性の確保方法|利用規約・説明文
イ インターネット使用料
ウ 家具使用料
エ アドバイス料・ガイド料・各種情報提供料
観光案内の料金など

う 注意|解釈論

ア 実態による判断
『有償』の要件は実態で判断される
→単に名称・形式だけ,では適法化にならない
イ パッケージ分解論
『パッケージ全体への対価』
→含まれる個々のサービスが『有料』となる

『注意』として記載したとおり,安直な方法では規制対象を外れることになりません。
実質的に既存サービスにはない新たな価値を創出すると,法規制としても別の扱いとなることにつながるのです。
当事務所は『脱法』『潜脱』を推奨するものではありません。
実際のサービスは,個別的な内容によって適法性の判断が異なります。
新規サービスの提供を検討される際には法律相談や調査を利用されることをお勧めします。