1 レンタカー料金の分担と道路運送法違反(概要)
2 加須市課長逮捕事件(事案)
3 加須市課長逮捕事件(主張)
4 加須市課長逮捕事件(岡口裁判官の見立て)

1 レンタカー料金の分担と道路運送法違反(概要)

レンタカーの料金を複数人で分担することはよくあります。
これ自体は問題ではなのですが,分担の方法によっては違法・犯罪となることがあります。
道路運送法の有償での旅客の運送に該当する可能性があるのです。
詳しくはこちら|レンタカーの料金の分担と道路運送法違反(白タク)
本記事では,レンタカーの料金の分担によって逮捕に至った実例を紹介します。
このケースから,捜査機関の不当逮捕や裁判官の迎合する傾向も読み取れます。

2 加須市課長逮捕事件(事案)

レンタカーの料金の分担に関する実際の逮捕事例を紹介します。裁判例ではないので明らかになっていない事情も多いです。
しかし,実務の運用として参考になるものです。
まずは事案の概要をまとめます。

<加須市課長逮捕事件(事案)>

あ 被疑者

加須市障がい者福祉課課長ら3人

い 事案

被疑者がレンタカーを借りた
反原発運動の参加者を乗せた
参加者からレンタカーの費用を徴収した

う 捜査の経緯

警察が被疑者を逮捕した
平成29年2月7日
検察官が起訴猶予の不起訴処分とした
※産経新聞2017年2月8日

3 加須市課長逮捕事件(主張)

このケースについて,被疑者は不当逮捕として批判しています。

<加須市課長逮捕事件(主張)>

あ 捜査機関の主張

道路運送法違反に該当する

い 被疑者の主張

レンタカーを借りた費用を割り勘にしただけである
誰にでも起こりうることだ
不当逮捕である
※産経新聞2017年2月8日

4 加須市課長逮捕事件(岡口裁判官の見立て)

このケースについて裁判官からのコメントがありますので紹介します。
検察官が捜査に熱意を持つ傾向は制度・構造から想定されているといえます。
これに裁判官が迎合する傾向についての指摘とともに批判するものです。

<加須市課長逮捕事件(岡口裁判官の見立て)>

あ つぶやき(引用)

そして検察は当初からの予定どおりに『起訴猶予』
検察だって,これで有罪とれるなんて全く思ってなくて,
裁判所が勾留を認めてくれれば超ラッキーというだけだったのに,
裁判官は,あっさり勾留(^_^)  
裁判官による人権侵害の実例
外部サイト|Twitter|岡口基一裁判官

い 補足説明

逮捕・勾留について
裁判官の判断が必要である
※刑事訴訟法199条,207条1項