1 『その他の財産』の差押の内容と規定
2 『その他の財産』の差押の3要件
3 『その他の財産』の差押の典型例
4 営業に関する価値や仮想通貨(概要)

1 『その他の財産』の差押の内容と規定

民事執行法には,財産の種類ごとに差押の規定があります。最後に『その他の財産』の差押の規定があります。
本記事では,その他の財産の差押について説明します。
最初に条文の規定をまとめておきます。

<『その他の財産』の差押の内容と規定>

あ 『その他の財産』の内容

不動産・船舶・動産・債権以外の財産権
※民事執行法167条1項

い 差押の規定

『その他の財産』の差押について
→原則的に債権執行の規定による
※民事執行法167条1項

2 『その他の財産』の差押の3要件

どのような財産でも差押が可能というわけではありません。つまり『その他の財産』とはいっても,一定の制限があるのです。
解釈による差押ができる3要件をまとめます。

<『その他の財産』の差押の3要件>

あ 独立性

それ自体単体で処分可能

い 換価可能性

金銭的評価が可能

う 譲渡性

譲渡が可能
※深沢利一『民事執行の実務(中)3訂版』新日本法規p372〜

当然ですが『裁判所が強制的な売却をすることができる』ということが前提条件なのです。

3 『その他の財産』の差押の典型例

『その他の財産の差押』の具体例をまとめておきます。文字どおり『その他』なので,不動産や債権に該当するものはここには登場しません。

<『その他の財産』の差押の典型例>

あ ゴルフ場会員権
い 電話加入権
う 知的財産権

4 営業に関する価値や仮想通貨(概要)

実務では,いろいろな価値のあるものについて差押をしたいという発想が生じます。
営業に関する権利や価値については別の記事で説明しています。
詳しくはこちら|営業に関する差押対象物|差押対象物の要件=独立性・換価可能・譲渡性
また,仮想通貨の差押についても別の記事で説明しています。
詳しくはこちら|現行法の差押・破産・再生での仮想通貨の扱い(差押ヘイブン)