1 レピュテーション・リスク|悪化・具体例
2 レピュテーション|ダメージ=レッテル効果
3 レピュテーション×村八分システム
4 村八分システム×無法地帯→官僚統治
5 最高裁・公認|村八分システム・官僚統治|引用
6 不当捜査と裁判所の迎合リスク(概要)

1 レピュテーション・リスク|悪化・具体例

本記事では『レピュテーション・リスク』について説明します。
まずは,レピュテーション=評判が悪化する具体例をまとめます。

<レピュテーション・リスク|悪化・具体例>

あ 報道
い インターネッツ情報

SNSによる炎上など
詳しくはこちら|企業×SNS|基本|公式アカウント=中の人|従業員のSNS利用の監督

う 行政指導

行政からの調査を受けたことも含む
行政から『違法・不当』と判断された状態という意味付け

え 民事的賠償

民事訴訟が提起された
責任を認める判決言渡・和解成立

お 刑事責任

刑事事件としての捜査を受けている
有罪判決を受けた

このようなレピュテーション悪化があるとダメージを受けます。

2 レピュテーション|ダメージ=レッテル効果

レピュテーション悪化によるダメージの内容を整理します。

<レピュテーション|ダメージ=レッテル効果>

あ 顧客離れ

サービス購入が減る

い 従業員・役員離れ

従業員や役員が離脱することにつながる

う 一般的取引

一般的な継続的取引が中止される
例;材料納入・販売代理店・運送
特に『規制の強い業種』の企業はその傾向が強い
いわゆる『官製マーケット』のことである

え 金融機関

金融取引が中止される
例;銀行貸付
『官製マーケット』の代表的業界である
※銀行法4条1項

お 上場関連

特に高度の『コンプライアンス』が要求される
詳しくはこちら|コンプライアンス体制構築義務|コーポレート・ガバナンス・コード
レピュテーション悪化の事情がある場合
→次のような影響が生じやすい
ア 上場できなくなる
イ 上場廃止となる

3 レピュテーション×村八分システム

事業環境は,閉鎖的な性格が目立ちます。
『村八分』のような状況が発現することもあります。
そのメカニズムをまとめます。

<レピュテーション×村八分システム>

あ 基本的構造

レピュテーションが悪化した場合
→継続的取引ができないことにつながる
→事業活動ができないことにつながる(※1)

い 継続的取引×表明保証

継続的取引の条件に『レピュテーション事項』が含まれる
取引開始の審査で情報開示・表明保証が求められる
内容の典型例は次のような項目である

う 表明保証|レピュテーション事項|例

ア 民事的問題関連
提訴・賠償請求を受けていないこと
イ 行政的問題関連
行政指導・違法の指摘を受けていないこと
ウ 刑事的問題関連
刑事責任に関する手続が取られていないこと

『レッテルがない』ことを表明する場面があるのです。
逆に『レッテルがある』と生態系から除外される傾向があるのです。

4 村八分システム×無法地帯→官僚統治

村八分システムのすごいところは『無法』というところです。
民官同士であれば『私的自治』というのは好ましいことです。
しかし行政もこのシステムの一員となります。
しかも非常に強いメンバーという立場なのです。

<村八分システム×無法地帯→官僚統治>

あ 村八分システム×無法地帯

行政の行為が事業活動を止める構造がある(上記※1)
次のいずれも法令に基づくものではない
ア 行政の行為
イ 取引先の判断

い 行政ジャイアン現象=官僚統治

『行政の言いなり』状態が生じる
行政は法的根拠を尊重する姿勢を喪失する
法的根拠とは離脱した別世界が拡がる

う 判例真空状態

行政訴訟の提訴がない
→判例の蓄積も生じない

え ガラパゴス化

法の支配が実効的な諸外国からはガラパゴス化に見える

5 最高裁・公認|村八分システム・官僚統治|引用

以上のような独特のシステムは公然の秘密と化しています。
学研のひみつシリーズに登場するかもしれません。
最高裁判例が『官僚統治のひみつ』を説明しています。

<最高裁・公認|村八分システム・官僚統治|引用>

あ 藤田宙靖裁判官|補足意見|引用

今日、行政主体と国民との相互関係は、このような単純なものに止まっているわけではなく、一方で、行政指導その他、行政行為としての性質を持たない数多くの行為が、普遍的かつ恒常的に重要な機能を果たしていると共に、重要であるのは、これらの行為が相互に組み合わせられることによって、一つのメカニズム(仕組み)が作り上げられ、このメカニズムの中において、各行為が、その一つ一つを見たのでは把握し切れない、新たな意味と機能を持つようになっている、ということである。

い 指摘内容|趣旨

行政の非公式な行為が与える現実的な影響は大きい
非公式な行為でも裁判所による救済の必要性がある
『非公式』というだけで『裁判所の審査対象外』とすべきではない
※最高裁平成17年10月25日

6 不当捜査と裁判所の迎合リスク(概要)

以上の説明は行政による不当な行為についてのものでした。
これに関連して,捜査機関や,さらには裁判所の不当な行為・判断も指摘されています。
詳しくはこちら|レンタカー料金の分担による逮捕事例と不当逮捕・捜査の実情
業法に関する過剰な捜査は,前記の行政による過剰な干渉と同様の効果を生じます。