1 ホテル・旅館×コンシェルジュサービス|具体例
2 コンシェルジュサービス×法規制|概要
3 付随サービス×『有償/無償』判断|概要
4 コンシェルジュサービス×旅行業法
5 道路運送法|特定旅客自動車運送事業|概要
6 通訳案内士法|資格制度→廃止方向|概要
7 サービス高度化・多様化×コンシェルジュサービス

1 ホテル・旅館×コンシェルジュサービス|具体例

ホテル・旅館に宿泊する方は『付随的サービス』へのニーズがあります。
いわゆる『コンシェルジュサービス』です。

<ホテル・旅館×コンシェルジュサービス|具体例>

あ チケット手配

各種チケットの手配を行う
例;テーマパーク・歌舞伎・プロ野球観戦

い ガイド・案内

各種観光地へ送迎・案内する

2 コンシェルジュサービス×法規制|概要

コンシェルジュサービスは法規制の対象となることがあります。
関係する主な法規制をまとめます。

<コンシェルジュサービス×法規制|概要>

あ 旅行業法

『旅行業』に該当する場合(※1)
例;各種チケットの手配の販売
→登録が必要

い 道路運送法

『旅客自動車運送事業』に該当する場合(※2)
例;観光地への送迎の販売
→許可が必要

う 通訳案内士法

『通訳案内業』に該当する場合(※3)
例;外国語でのガイドの販売
→通訳案内士資格+登録が必要

実務では『無償にする』ことで抵触を避けることが多くみられます(後述)。
『無償』という判断自体に落とし穴があります。
次に説明します。

3 付随サービス×『有償/無償』判断|概要

宿泊に『送迎』などが付随するモデルはよくあります。
『付随サービス』では『無償/有償』の判断があいまいになりがちです。
これについて,国土交通省の見解が参考になります。

<付随サービス×『有償/無償』判断|概要>

あ 基本的構造

付随サービスの『反対給付』が特定できない場合
→『無償』と判断される

い 注意|有償になる典型例

ア 第三者が運送費用を負担している
イ 送迎利用者と利用しない顧客の間に料金の差がある
例;送迎料金の加算がある
ウ 送迎利用者と利用しない顧客の間にサービス内容の差がある
例;送迎なしの顧客には一定の特典を提供する
※平成18年9月29日事務連絡・自動車交通局旅客課長
詳しくはこちら|道路運送法|無償/有償・判断基準|国交省解釈・通達

以下,法規制の内容について説明します。

4 コンシェルジュサービス×旅行業法

各種チケットの手配が旅行業法に抵触することがあります(上記※1)。
旅行業法の規定や解釈はちょっと複雑です。
これについては別に説明しています。
(別記事『コンシェルジュサービス×旅行業法』;リンクは末尾に表示)

5 道路運送法|特定旅客自動車運送事業|概要

宿泊客の運送を有料で行うと道路運送法に抵触します。

<道路運送法|特定旅客自動車運送事業|概要(上記※2)>

あ 特定旅客自動車運送事業|定義

特定の者の需要に応じ,有償で,自動車を使用して旅客を運送する事業
例;特定施設の利用客の輸送
※道路運送法2条3項,3条2号

い 許可制度

国土交通大臣の許可を受けることが必要
※道路運送法4条1項,43条1項

う 違反への罰則

法定刑=懲役1年以下or罰金150万円以下
※道路運送法97条1号

詳しくはこちら|タクシー業の許可制|道路運送法|基本事項|合憲性・集客の外注

6 通訳案内士法|資格制度→廃止方向|概要

外国語でのガイドのサービスは法規制があります(上記※3)。
『通訳案内士』という資格制度です。
これについては過剰な規制であるとの批判が強いです。
不合理であるため,規制緩和の方針が決まっています。
通訳案内士の規制や緩和方針については別に説明しています。
詳しくはこちら|通訳案内士|参入規制=資格制度|規制改革・緩和方針

7 サービス高度化・多様化×コンシェルジュサービス

法規制が宿泊サービスの充実にブレーキをかけている状況と言えます(前述)。
ところで政府は宿泊サービスの高度化・多様化を推進・促進しています。
宿泊サービスの高度化・多様化への姿勢については別に説明しています。
(別記事『サービス高度化・多様化』;リンクは末尾に表示)
現状では,大きな方針と個々の施策がうまく整合していないように思えます。