【デリバティブ取引|基本|意味・種類・賭博罪との抵触問題の所在】

1 デリバティブ取引|意味・語源
2 デリバティブ取引|種類・方法
3 デリバティブ取引×賭博罪|問題の所在
4 デリバティブ取引×賭博罪の成否|解釈論

1 デリバティブ取引|意味・語源

デリバティブ取引という特殊な取引があります。
賭博罪との抵触が問題となります。
本記事では,デリバティブの基本的事項をまとめます。
賭博罪などの適法性については別記事にて説明します。
まずは『デリバティブ取引』の意味や語源をまとめます。

<デリバティブ取引|意味・語源>

あ デリバティブ取引とは

原資産を一定の取決めによって受渡しorインデックスとして利用する取引の総称
原資産の例=金利,為替,株式など
※デリバティブ研究会『デリバティブ取引入門 第2版』銀行研修社2010年p8

い デリバティブ|語源

『派生物』という意味
原資産から派生したという意味

2 デリバティブ取引|種類・方法

デリバティブ取引とは,いくつかの種類の取引の総称です(前記)。
これに含まれる取引の種類や取引の方法をまとめます。

<デリバティブ取引|種類・方法>

あ 具体的種類

ア 先物・先渡取引イ スワップ取引ウ オプション取引エ 外国為替証拠金取引

い 組み合わせ

仕組債の中にデリバティブが含まれることがある

う 取引の方法

市場or店頭で取引を行う

3 デリバティブ取引×賭博罪|問題の所在

デリバティブ取引は賭博罪との抵触が問題となります。
なぜ問題になるのか,という問題の所在をまとめておきます。

<デリバティブ取引×賭博罪|問題の所在>

あ デリバティブ取引|リスク

相場の変動により当事者に大きな利益・損失が生じる
相場の変動は正確な予測は不可能である
『偶然』の支配による財産の『得喪』に該当する可能性がある
→賭博罪が成立する可能性がある

い デリバティブ取引|実用性

発祥は,一般的な財産の取引のリスクヘッジという目的にある
『売買』の形式である
一定の『相場の変動による価格変動』が含まれるに過ぎない
→実質的に違法とするのは妥当ではない

う デリバティブ取引×賭博罪|概要

賭博罪が成立する/しないという見解にバラエティがある
成立する/しないの判断基準や理由・根拠にもバラエティががある

4 デリバティブ取引×賭博罪の成否|解釈論

賭博罪が成立するかしないか,という解釈論は不明確なところが多いです。
解釈論については,別に説明しています。
詳しくはこちら|デリバティブ取引についての賭博罪の成否に関するいろいろな解釈
また取引の種類ごとに適法性の説明もしています。
詳しくはこちら|先物取引・先渡取引|賭博罪の成否|解釈論・判例
詳しくはこちら|スワップ取引|賭博罪の成否|解釈論|判例・目的論
詳しくはこちら|オプション取引・仕組債|賭博罪の成否|解釈論・判例
詳しくはこちら|外国為替証拠金取引=FX|賭博罪の成否|解釈論・判例

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【デリバティブ取引についての賭博罪の成否に関するいろいろな解釈】

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