1 強制執行|バラエティ|直接強制・代替執行・間接強制
2 間接強制|制度一般論
3 間接強制金|相場|一般論
4 間接強制金|相場|子供との面会交流妨害

1 強制執行|バラエティ|直接強制・代替執行・間接強制

法律上の義務は履行されない場合『強制執行』が可能です。
国家による強制が可能であることが『債権』の基本的な機能なのです。
強制執行にはその内容に3種類があります。

<強制執行|バラエティ>

あ 直接強制

国家機関が債権内容を直接,強制的に実現する
典型例;預貯金・不動産の差押

い 代替執行

第三者に債権の内容を実現させる
その費用を国家機関が債務者から取り立てる
典型例;建物収去(解体)

う 間接強制

裁判所が債務者に対して一定の金銭の支払義務を課する
支払義務は債務を履行するまでの間継続する
※民法414条
※民事執行法172条,173条

2 間接強制|制度一般論

『間接強制』はちょっと馴染みが薄いものです。
まずはこの制度の一般的事項をまとめます。

<間接強制|制度一般論>

あ 間接強制の制度

義務履行をしない場合
→裁判所が『間接強制金』の支払を命じる

い 間接強制金|趣旨

一種のペナルティの趣旨である
心理的に『義務履行』を促す効果に期待する

3 間接強制金|相場|一般論

間接強制ではペナルティとしての『金銭支払』が命じられます。
その金額の設定についてまとめます。

<間接強制金|相場|一般論>

あ 強制金の金額決定|基本

心理強制の目的に即して判断・決定する
執行裁判所の合理的裁量によって決する

い 遅延損害金

執行裁判所は遅延損害金を設定することができる
遅延損害金には法定利息による制限は適用されない
利息制限法の規定を超えた設定も可能である
※民法419条

う 主な考慮事情

ア 債務不履行により債権者が受ける不利益
大きさ,深刻・要急の程度など
イ 債務者の資力状態
ウ 従前の債務の履行の有無・程度
エ 履行拒絶の態様
※民事執行法167条の15第2項
※中野貞一郎『民事執行法 増補新訂6版』青林書院p770

このように,基準としてしっかりしたものはありません。
裁判所の裁量が大きいと言えます。

4 間接強制金|相場|子供との面会交流妨害

間接強制が使われる典型例として『面会交流』に関するものがあります。
この場合の相場は『養育費』がベースとして使われます。
これについては別記事で説明しています。
詳しくはこちら|面会交流妨害への履行勧告と間接強制(間接強制金の相場)