1 旅館業営業許可基準×緩和措置|従来の制度
2 季節営業・過疎地・イベント時×許可基準緩和|基本的事項
3 季節営業・過疎地・イベント時×許可基準緩和|緩和措置
4 イベント時の住宅活用→営業許可『不要』|通達
5 農林漁業体験民宿×許可基準緩和|さらに緩和拡大予定
6 伝統的建造物×許可基準緩和

1 旅館業営業許可基準×緩和措置|従来の制度

旅館業の営業許可取得のためには一定の基準があります。
(別記事『許可基準・基本』;リンクは末尾に表示)
平成28年現在,緩和する方向の法整備が進行しているところです。
一方,従来から一定の緩和措置はありました。
本記事では,以前から存在する緩和制度について紹介します。

2 季節営業・過疎地・イベント時×許可基準緩和|基本的事項

旅館業法施行令に,許可基準緩和措置が規定されています。
まずは,一時的あるいは過疎地での宿泊に関する規定を紹介します。

<季節営業・過疎地・イベント時×許可基準緩和|基本的事項>

あ 対象施設

ア 特定の季節に限り営業する施設
例;キャンプ場・スキー場・海水浴場
イ 過疎地
・利用頻度が低い
・交通が著しく不便な地域にある施設
ウ イベント時限定施設
体育会,博覧会などのために一時的に営業する施設

い 緩和措置

許可基準の一部が緩和される(後記)
対象カテゴリ=ホテル・旅館・簡易宿所営業
『許可』自体が不要になるわけではない
※旅館業法施行令2条
※旅館業法施行規則5条1項1〜3号

この条件における緩和される内容は次に説明します。

3 季節営業・過疎地・イベント時×許可基準緩和|緩和措置

上記の一定の条件に該当する場合,次のように基準が緩和されます。

<季節営業・過疎地・イベント時×許可基準緩和|緩和措置>

あ 緩和措置|簡易宿所|通常

『客室延床面積』の基準が適用されない
本来の基準=33平方メートル以上
※施行令1条3項1号,2条
※施行規則5条1項1〜3号

い 緩和措置|簡易宿所|特別事情

ア 前提事情
『季節的・地理的』状況から次のように判断できる
・入浴設備が必要ないor設置不可能
・入浴設備なしでも公衆衛生の維持に支障がない
イ 緩和措置
入浴設備の基準を適用しないことができる
本来の基準=原則的に入浴施設が必要
※施行規則5条3項
※施行令1条3項4号

4 イベント時の住宅活用→営業許可『不要』|通達

現在,一般住宅の宿泊への活用について,規制緩和が進んでいます。
その一環としてイベント開催時の住宅活用について厚労省が通達を出しています。
これは解釈上『営業許可自体を不要』とするものです。
上記の『許可基準の緩和』は当然,『許可自体は必要』です。
『許可不要』というのは画期的な緩和と言えます。
これについては別記事で説明しています。
(別記事『イベント時民泊・許可不要』;リンクは末尾に表示)

5 農林漁業体験民宿×許可基準緩和|さらに緩和拡大予定

旅館業の許可基準緩和制度として『農林漁業体験民宿』に関するものがあります。
いわゆるグリーンツーリズムの促進という政策が元になっています。
客室延床面積などの『大きなハードル』を排除するものです。
政府では,現在さらに緩和を拡大する方針が決まっています。
現行の制度やさらなる緩和の方針については別記事で説明しています。
(別記事『農林漁業体験民宿』;リンクは末尾に表示)

6 伝統的建造物×許可基準緩和

『伝統的建造物』について,許可基準を緩和する制度もあります。
主に,フロントの設置を不要とするものです。
これについては別に説明しています。
(別記事『許可基準緩和|既存制度|伝統的建造物』;リンクは末尾に表示)