【農林漁業体験民宿|簡易宿所営業許可・床面積基準の緩和|グリーンツーリズム】

1 農業体験|マーケット×規制緩和
2 民宿×法規制のハードル|床面積基準に阻まれる
3 農林漁業体験民宿|規制緩和|概要
4 農林漁業体験民宿|目的・趣旨
5 農林漁業体験民宿|適用対象施設・形態
6 農林漁業体験民宿業・定義
7 農林漁業体験民宿業×規制緩和・内容
8 規制改革実施計画|農林漁業体験民宿業・緩和拡大
9 農林漁業体験民宿×建築基準法|概要
10 農林漁業体験民宿業×登録制度|任意の制度

1 農業体験|マーケット×規制緩和

農業や林業・漁業の体験をする目的の旅行の人気が出てきています。
『宿泊』についての規制がこのような活動のブレーキになることがあります。
そこで,法規制が緩和されています。

<農業体験|マーケット×規制緩和>

あ 農業体験人気

日本人の国内旅行・訪日外国人
→いずれも『農業体験』の人気が出てきている

い 宿泊場所の確保

農家や一般住宅を『民宿』として運営する

う 集客・マッチング

集客はマッチングサービスを活用する
例;とまりーな
一般のサービスでは,農業体験目当ての方がほぼいない
※平成27年10月3日日本経済新聞電子版

え 規制緩和

農業体験に関する宿泊についての規制が緩和されている
さらに緩和が拡大することが予定されている

規制緩和の現状と今後の方針については後述します。

2 民宿×法規制のハードル|床面積基準に阻まれる

一般的に『民宿』を行う場合の法規制・ハードルを説明します。
なお『民宿』とは正式な法律用語ではありません。
一般用語として小規模な宿泊施設のことです。
通常,旅館業法における『簡易宿所』に該当します。

<民宿×法規制のハードル>

『簡易宿所』営業許可基準の1つ
『客室延床面積』→33平方メートル以上
これが許可取得の大きなハードルになっている
詳しくはこちら|民泊の旅館業営業許可取得のハードル

民宿として運営するためには『簡易宿所営業』の許可が必要です。
しかし,部屋1つだけ,という前提では許可を取得できないのです。
『農家の1部屋の提供』を可能とするための制度があります。
この制度について,次に説明します。

3 農林漁業体験民宿|規制緩和|概要

『農林漁業体験民宿』としての規制を緩和した制度の概要をまとめます。

<農林漁業体験民宿|規制緩和|概要>

あ 農林漁業体験民宿

農林業の体験と宿泊がセットになっている形態
→客室延床面積の基準が適用されない
→小規模でも営業許可を受けられる
例;空き部屋1つだけ

い 具体的典型例

農家や漁師の住宅を旅行者に提供する
このための簡易宿所営業許可が取得できる
農家に宿泊するケース→『農家民宿』と呼ばれる

4 農林漁業体験民宿|目的・趣旨

『農林漁業体験民宿』として規制を緩和する目的・趣旨をまとめます。

<農林漁業体験民宿|目的・趣旨>

あ 規制緩和の目的|グリーンツーリズム

都市の住民が余暇を利用して農林漁業に対する理解を深める
農山漁村に滞在して農林漁業を体験する

い グリーンツーリズムの目的

ゆとりのある国民生活を確保する
農山漁村地域の振興を促進する
※余暇法1条

前述のマーケットのニーズに対応する,という趣旨があるのです。

5 農林漁業体験民宿|適用対象施設・形態

農林漁業体験民宿として認められる対象をまとめます。

<農林漁業体験民宿|適用対象施設・形態>

あ 適用対象施設

次のいずれにも該当する
ア 『農林漁業体験民宿業』を営む施設 この内容・定義は後述する
イ 『農林漁業者』が運営している

い 『農林漁業者』の判断

農業・林業・漁業を一定規模以上で行っている者
専業か兼業のいずれも含む

う 対象施設|典型例

ア 農家イ 漁師の自宅・住宅

え  適用対象形態

『簡易宿所営業』
※旅館業法2条4項

農林漁業者自身の自宅・住宅,であることが必要とされています。
この制限あるため『普及』には一定のブレーキがかかっています。
この制限は近い将来撤廃される予定となっています(後述)。

6 農林漁業体験民宿業・定義

『農林漁業者体験民宿業』が,規制緩和の前提条件です(前記)。
『農林漁業者体験民宿業』の定義をまとめます。

<農林漁業体験民宿業・定義>

あ 『農林漁業体験民宿業』・定義

次のすべてに該当する営業
ア 施設を設けて人を宿泊させるイ 次のいずれかの活動に必要なサービスを提供する ・『農村滞在型余暇活動』
・『山村・漁村滞在型余暇活動』
※農林漁業余暇法2条5項

い 『農村滞在型余暇活動』・定義

次のいずれにも該当する活動
ア 農業に対する理解を深めるための活動 例;農作業の体験
イ 都市住民×余暇×農村滞在 主として都市の住民が余暇を利用して農村に滞在する

う 『山村・漁村滞在型余暇活動』・定義

次のいずれにも該当する活動
ア 林業or漁業に対する理解を深めるための活動 例;森林施業or漁ろうの体験
イ 都市住民×余暇×山村・漁村滞在 主として都市の住民が余暇を利用して山村or漁村に滞在する
※農林漁業余暇法2条1項,2項

7 農林漁業体験民宿業×規制緩和・内容

『農林漁業体験民宿業』に該当する場合の緩和内容をまとめます。

<農林漁業体験民宿業×規制緩和・内容>

あ 規制緩和・内容

『客室延床面積』の基準が適用されない
通常は『33平方メートル以上』である
※旅館業法3条2項
※旅館業法施行令1条3項1号,2条
※旅館業法施行規則5条1項4号

い 具体的状況

農林漁業体験民宿業は『簡易宿所営業』許可を取得しやすい

逆にこの緩和がないと通常許可が得られないのです。
この制度=緩和措置によって,宿泊場所の提供ができるようになっています。

8 規制改革実施計画|農林漁業体験民宿業・緩和拡大

民家・空部屋の活用について,政府では法規制の緩和の方針があります。
規制改革実施計画の一環として予定されています。
その中に『農林漁業体験民宿』に関する項目もあります。
現在の規制緩和をさらに拡大するものです。

<規制改革実施計画|農林漁業体験民宿業・緩和拡大>

あ 農林漁業体験民宿業

従前より旅館業営業許可基準の一定の緩和制度があった(前記)

い 規制改革|目的

グリーンツーリズムの趣旨・目的である(前記)

う 規制改革の内容

『農林漁業体験民宿』の対象の要件(制限)から『農林漁業者運営』を除外する
=一般民家も適用の対象とする

え 実施時期

平成27年度

お 所轄官庁

厚生労働省
※平成27年6月30日閣議決定;規制改革実施計画(後記)

平成27年度末までには具体化することが宣言された状態です。
ただし,その後,平成28年度に繰り越される方針も報道されています。

<規制改革実施計画|オリジナル>

内閣府;規制改革実施計画
平成27年6月30日閣議決定
p35,37
外部サイト|内閣府|規制改革実施計画

9 農林漁業体験民宿×建築基準法|概要

以上の説明は『旅館業法』の規制に関するものでした。
一方で『建築基準法』の規制も問題となります。

<農林漁業体験民宿×建築基準法|概要>

あ 原則論

農林漁業体験民宿は『旅館業』に該当する
→建築基準法も『ホテル・旅館』扱いとなる
→建物の仕様・用途地域の規制を受けてしまう

い 例外扱い

農林漁業体験民宿について
建築基準法の『住宅』扱いとすることが多い
詳しくはこちら|建築基準法『旅館・ホテル』判断基準|基本

10 農林漁業体験民宿業×登録制度|任意の制度

『農林漁業体験民宿業』については公的な登録制度があります。
旅館業の規制とはまったく別の制度です。
登録制度の内容をまとめます。

<農林漁業体験民宿業×登録制度>

あ 登録制度

『農林漁業体験民宿業』の運営者は,登録を受けることができる
手続=登録実施機関に申請する
※余暇法16条

い 登録機関

ア 株式会社百戦錬磨イ 財団法人都市農山漁村交流活性化機構

う 標識の掲示

『農林漁業体験民宿業者』の登録を受けた者
→宿泊施設に標識を掲示する

え 登録の趣旨・任意性

登録は任意である
登録をすると『公的な標識』を掲示できる
→宿泊者が信頼する1つの事情となる

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