1 供託|基本事項|趣旨・制度概要
2 供託|種類=弁済供託・担保保証供託・執行供託・保管供託・没取供託
3 供託物の払渡し=還付・取戻
4 供託を利用する具体的な状況

1 供託|基本事項|趣旨・制度概要

『供託』という制度は広い範囲で活用できます。
まずは供託制度の基本事項をまとめます。

<供託|基本事項>

あ 保管・管理

金銭,有価証券などを供託所に提出して,保管・管理を委ねる

い 最終的な受領者の取得

最終的に,供託所が供託物を『受領すべき者』に取得させる

う 利用できる場合

法律上規定されている場合にのみ利用できる

え 管轄=法務局

法務局の1部署が『供託』の手続・業務を行っている

2 供託|種類=弁済供託・担保保証供託・執行供託・保管供託・没取供託

供託は,法律で決められた状況でのみ利用できます。
実際に規定されている供託のバリエーションをまとめます。

<供託|種類>

あ 弁済供託

弁済のために行う供託
※民法494条〜
詳しくはこちら|弁済供託|基本|制度趣旨・被供託者|受領拒否/不能・債権者不確知

い 担保保証供託

『担保』として行う供託
ア 裁判上の保証供託
イ 営業上の保証供託
ウ 税法上の担保供託

う 執行供託

強制執行手続の一環として行う供託

え 保管供託

保管のために行う供託

お 没取供託

没取の目的物の供託

3 供託物の払渡し=還付・取戻

供託は金銭などを法務局に預ける,というのがスタートです。
『当事者が受領する』ことによって手続が完了します。
『還付・取戻し』という手続です。
総称して『払渡し』と言います。
用語を誤解しやすいところなので,まとめておきます。

<供託物の払渡し>

あ 還付請求;正常終了

『権利者=被供託者』が受領する手続
『本来の目的』を達成する

い 取戻請求;異常終了

『供託者』が受領する手続
『本来の目的』を達成しない
事情の例;供託が無効であった・供託原因の消滅

4 供託を利用する具体的な状況

供託手続の趣旨・基本事項はシンプルです。
実際には民事的なトラブルの中で使われるのが通常です。
供託に関連して問題が生じる典型的状況はいくつもあります。
それぞれ別記事で説明しています。

(1)弁済供託に関係する法律問題

詳しくはこちら|賃貸借におけるオーナーの行方不明|供託・失踪宣告・不在者財産管理人
詳しくはこちら|賃貸借・解除後の賃料支払vs受領拒否|留保付き受領・供託
詳しくはこちら|賃料の供託→賃貸人の対応|還付リスク・留保付き還付・取戻請求権の仮差押

(2)執行供託に関する法律問題

詳しくはこちら|競売→賃借人が明渡義務→敷金返還請求の配当要求|仮差押→供託→配当