1 破産×分割禁止キャンセル
2 想定外の分割請求|典型例|分割禁止期間切れ
3 分割禁止特約の限界→信託の活用|概要

1 破産×分割禁止キャンセル

共有物分割禁止特約があれば文字どおり分割できなくなります。
詳しくはこちら|共有物分割禁止特約|基本|最長5年・登記・共有状態の維持ニーズ
しかし,この例外もあります。
まずは,破産者が共有者である,という特殊なケースをまとめます。

<破産×分割禁止キャンセル>

あ 前提事情

共有者間で不分割特約がある
共有者が破産開始決定を受けた

い 不分割特約キャンセル

不分割特約は適用しない
→分割請求できる

う 他の共有者|持分買取権

破産者以外の共有者について
→破産者の持分を買い取ることができる
相当の償金を支払う必要がある
※破産法52条

破産管財人が分割請求するかどうかを判断します。
通常はその前に他の共有者に持分買取を提案します。
いきなり分割請求をすることはありません。

2 想定外の分割請求|典型例|分割禁止期間切れ

分割禁止特約の限界はほかにもあります。
期間切れで分割請求の封印が解けてしまうケースです。
具体例を使って説明します。

<想定外の分割請求|典型例|分割禁止期間切れ>

あ 想定外の分割請求

共有者間で『分割禁止特約』を合意した
5年が経過した
分割禁止特約の期間が満了した
更新について協議した
共有者の1名Aが反対した
そしてAが共有物分割請求を行った

い 回避方法

5年以上の分割禁止特約はできない
→回避できない

更新についても共有者全員の同意が必要なのです。
これが共有状態の維持のハードルになっています。

3 分割禁止特約の限界→信託の活用|概要

以上のように,分割禁止特約には限界があるのです。
この『限界』を超える方法については別記事で説明しています。
詳しくはこちら|実質的共有状態の維持|信託受益権にする・受益者代理人の活用