1 譲渡許可申立×形式的要件
2 譲渡許可申立×実質的要件|基本
3 実質的要件|一般的事情
4 実質的要件|残存期間・従前の経緯
5 実質的要件|借地人の増加

1 譲渡許可申立×形式的要件

借地権の譲渡許可申立の要件が法律上定められています。
本記事では許可の要件の基本的事項を説明します。
まず形式的要件をまとめます。

<譲渡許可申立×形式的要件>

あ 形式的要件|条文・規定

『建物』を第三者に譲渡しようとする
※借地借家法19条1項

い 形式的要件|地主の承諾の不存在

ア 基本
地主の承諾の不存在が要件である
イ 不明確
承諾の存在に争いがある・不明である場合
→申立は可能である
※東京高裁昭和53年9月5日

文字どおり『形式的』な要件です。

2 譲渡許可申立×実質的要件|基本

譲渡許可の実質的要件の規定があります。
基本的事項をまとめます。

<譲渡許可申立×実質的要件|基本>

あ 実質的要件|条文・規定

第三者が借地権を取得しても
→地主に不利になるおそれがない
※借地借家法19条1項

い 大原則

借地権譲渡は通常,地主の不利につながらない
※澤野順彦『実務解説借地借家法』青林書院p251

う 判断要素

ア 残存期間
イ 借地に関する従前の経緯
ウ 借地権の譲渡を必要とする事情
エ その他一切の事情
※借地借家法19条2項

条文では非常に大まかにしか記載されていません。
詳しい内容についてはそれぞれ別の記事で説明しています。
以下紹介します。

3 実質的要件|一般的事情

実質的要件の判断対象にはいくつかの事項があります(前記)。
一般的に考慮される事情については別にまとめています。
詳しくはこちら|借地権譲渡許可申立・非訟事件|一般的事情|反社会性・使用方法・資力

4 実質的要件|残存期間・従前の経緯

その中で,残存期間・従前の経緯については多くの内容があります。
そこで,別の記事でまとめて詳しく説明しています。
詳しくはこちら|借地非訟一般/借地権譲渡許可|残存期間・従前の経緯
本記事では,それ以外の判断事項について,続けて説明します。

5 実質的要件|借地人の増加

借地人が増加する結果になる譲渡方法もあります。
このような場合は原則的に『地主に不利』となります。
譲渡は通常,許可されません。
これについては別に説明しています。
詳しくはこちら|借地権譲渡許可申立・非訟事件|分割譲渡・一部譲渡