1 賃料増減額|交渉の実務|簡易な算定を活用する
2 賃料増減額|専門的な不動産鑑定士への鑑定依頼を検討する
3 継続賃料の鑑定の費用の目安
4 裁判所が継続賃料を判断する手続=地代増減額請求訴訟

1 賃料増減額|交渉の実務|簡易な算定を活用する

賃貸借における賃料の増減額について見解が対立することがあります。
実際に継続賃料についてトラブルとなっている場合の解決方法を説明します。
『妥当な継続賃料の金額』を把握することが根本的な解決に直結します。
まずは,スピーディーに,かつ費用をかけずに『目安』だけでも知ると良いです。
『粗い』けれども即座に算定できる簡易式の計算方法を用いて『目安を知る』ことができます。
これにより,不動産鑑定士への鑑定依頼や訴訟提起などの『具体的アクション』選択の判断がしやすくなります。
鑑定依頼・訴訟提起はいずれも一定の時間的・費用的コストを要します。
相手にとっても同様です。
『粗い評価』を元にした代理人交渉で『相互に譲歩する→解決実現』ということも多いです。

2 賃料増減額|専門的な不動産鑑定士への鑑定依頼を検討する

より正確に継続賃料を算定するには,不動産鑑定士に『鑑定評価』を依頼すると良いでしょう。
不動産鑑定士の鑑定では,不動産鑑定評価理論に基いた科学的な考察,算定がなされます。
しかし,当然ながら,計算上主観要素が入ります。
実際に,鑑定する不動産鑑定士によって結果が異なることは多いです。
また『継続賃料の鑑定』については,あまり扱っていない不動産鑑定士が多いです。
信頼できる不動産鑑定士に依頼することがポイントです。
正式な鑑定結果が出たら,これをベースにして代理人交渉を進めるのが通常です。

3 継続賃料の鑑定の費用の目安

継続賃料の鑑定を利用するかどうかの判断の前提として費用は重要です。ごく一般的な目安をまとめます。

<継続賃料の鑑定の費用の目安>

あ 対象建物

ごく一般的・平均的な居住用建物

い 鑑定評価書の作成の費用目安

いわゆる正式な鑑定評価
20〜40万円程度

う 査定書の作成の費用目安

いわゆる簡易鑑定
5〜10万円程度

当然,個別的事情によって異なります。具体的には,事案の概要を不動産鑑定士に説明して見積もりを作成してもらう,という段取りになります。

4 裁判所が継続賃料を判断する手続=地代増減額請求訴訟

継続賃料額の妥当性について,貸主・借主の交渉では見解の一致に達しない,ということもあります。
最終的には,裁判所で判断する手続があります。
『賃料増額/減額請求』の訴訟です。
裁判所では,中立の不動産鑑定士を選任して鑑定(評価)をしてもらい,これを参考に判断することになります。
実際には,そこまで行わずに,和解がまとまることも少なくありません。
また,決定だとしても,不動産鑑定士の評価をそのまま使わないこともあります。
その意味で読みにくい部分が多いと言えます。
このような事情もあって,簡略式の算定をベースに和解に至ることも多いです。
簡略式の評価や訴訟手続については別に説明しています。
詳しくはこちら|地代・継続賃料の相場|簡易算定|公租公課倍率法・平均的活用利子率法
詳しくはこちら|賃料(地代,家賃)増減額請求は調停,訴訟を利用できる