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代表弁護士三平聡史

1 購入後に地中から産業廃棄物が出てきた
2 購入後にマンションの構造の欠陥が発覚したが売主に賠償する経済力がない
3 建物購入後にシロアリ被害が発覚した
4 建物購入後に水漏れが発覚した
5 購入後に面積不足や建物の欠陥が発覚した
6 収益物件購入後に『本当は収益が悪い』ことが発覚した

※瑕疵担保責任についての詳しい解説は別に用意しています。
詳しくはこちら|不動産売買,建築請負の瑕疵担保責任;まとめ

1 購入後に地中から産業廃棄物が出てきた

<実績|不動産売買|地中の産業廃棄物>

あ 事案

Aはマイホームの用地として土地を購入しました。
・東京近郊の某県
・約60坪
・代金約6000万円
購入後,Aが建物建築を始める段階で,地中から産業廃棄物が出てきました。
廃棄のために約1000万円がかかることが分かりました。
そこでAは売主B・仲介業者Cに対して,この費用負担を要請しました。
しかし,B・Cは,『売買契約で瑕疵担保は免責となっている』と言い,責任を認めませんでした。

い 経過

Aは弁護士に相談しました。
弁護士は『廃棄物による価値下落の程度が大きい』ということに着目しました。
弁護士は『B・Cの責任が認められる可能性は高い』という見通しを説明しました。
弁護士は交渉を受任しました。
当方は,損害賠償を請求して交渉を進めました。
しかし,B・Cは,当初の主張どおりに責任を否定する態度で一貫していました。
そこで当方は訴訟を提起しました。

う 解決

当方は,廃棄物の状態や廃棄に要する費用について,詳細な証拠を集め,裁判所に提出しました。
裁判官は,『価値下落の程度が大きい』という当方の主張に沿った理解をするようになりました。
裁判官の和解勧告によって『約1000万円の損害賠償』を認める和解が成立しました。

2 購入後にマンションの構造の欠陥が発覚したが売主に賠償する経済力がない

<実績|不動産売買|建築瑕疵→建設会社の責任>

あ 事例

Aは中古のマンションを購入しました。
・東京都内
・代金約2500万円
購入後に,ひび割れ・鉄筋の耐力低下などの欠陥が発見されました。
売主への責任追及が一般的ですが,資力に問題があり,現実的ではありませんでした。
そこで,建設業者B(正確には設計・工事監理業者,施工業者)に賠償を要求しました。
ところが,Bは,次のように主張し,請求に応じませんでした。
・マンション購入者は注文者ではないので,直接の取引があったわけではない。
・何らかの義務を直接負うことはない

い 経過

Aから依頼を受け,損害賠償請求訴訟を提起しました。
法的には『契約当事者ではない=瑕疵担保責任が適用されない』という状態です。
そこで,『建物としての基本的な安全性』が欠けているので,建設業者に損害賠償請求ができる,という主張を行いました。
専門的に言えば,不法行為による損害賠償請求という構成です。

う 解決

裁判所は,当方の主張を採用し,請求を認める判決を下しました。
修理に要する費用約800万円を獲得できました。

3 建物購入後にシロアリ被害が発覚した

<実績|不動産売買|シロアリ被害>

あ 事例

Aはマイホーム(土地・建物)を購入しました。
・東京近郊
・土地約50坪
・代金約6000万円
購入後,シロアリ被害が発覚しました。
駆除,躯体の補修のために約900万円を要することが分かりました。
Aは売主Bにこの費用負担を要請しました。
売主Bは,『売却後の被害発生なので責任はない』と主張しました。

い 経過

Aは弁護士に相談しました。
弁護士は被害の現状を詳細に把握しました。
弁護士は『シロアリの繁殖速度から逆算すると被害発生は売買契約前と判断できる』という見通しを説明しました。
弁護士は交渉を受任しました。

う 解決

当方は売主Bに対し,損害賠償を請求しました。
最終的に,賠償額950万円で和解が成立しました。
これは,駆除,補修費用に,作業中に退避するためのホテルの滞在費用を上乗せしたものです。

4 建物購入後に水漏れが発覚した

<実績|不動産売買|水漏れ>

あ 事例

Aは,中古の収益物件として12戸の集合住宅を購入しました。
・東京近郊
・約3億3000万円
購入後,最上階の入居者から,『水漏れ』のクレームを受けました。
調査したところ,屋根からの雨漏りと,水道の配管の破損が原因であることが判明しました。
しかし,正確な原因は特定できず,修理に必要な費用がハッキリと分からない状態でした。
売主Bは,『築年数に応じた老朽化』であると主張し,責任を認めませんでした。

い 経過

Aは弁護士に相談しました。
弁護士は,水漏れ内容と,その調査結果を詳細に把握しました。
弁護士は『水漏れの規模から,経年変化を逸脱している』と考えました。
そして『売主Bの責任が認められる可能性が高い』と説明しました。
弁護士は交渉を受任しました。
当方は交渉を開始しました。
しかし,売主Bは,責任を認めない主張を貫きました。
当方は訴訟を提起しました。

う 解決

当方は,水漏れ状況の証拠をしっかりを集め,裁判所に提出しました。
また,類似する案件についての多くの判例を整理して提出しました。
裁判官は,当方の主張に沿って,『売主Bの責任がある』という方向性を持ちました。
裁判官は『補修費用として想定される約800万円の賠償』という和解勧告を行ないました。
これに対して,売主Bは,『賠償金を払うよりは自ら物件を買い戻す』という提案をしてきました。
最終的に同額で売主Bが本件不動産を買い戻す内容の和解が成立しました。

5 購入後に面積不足や建物の欠陥が発覚した

<実績|不動産売買|面積不足・建物瑕疵>

あ 事例

戸建て住宅を購入しました。
その後,土地の面積・形状や建物の性能について,売買契約締結前の話と違うことが出てきました。
・セットバックのため使えない部分がある
・建物の構造部分の一部の腐食

い 経過

依頼を受けて,代理人弁護士が売主と交渉しました。

う 解決

交渉の結果,次のように合意に達しました。
・土地の面積の不足分→代金を減額(返金)する
 3坪分で約500万円が返金されました。
・建物の欠陥については,修理代金約300万円を売主が負担する

6 収益物件購入後に『本当は収益が悪い』ことが発覚した

<実績|不動産売買|収益性>

あ 事案

Aは,投資用の収益物件を探していました。
Aはコンサルタント兼仲介業者Bに,良い物件を探すことを頼みました。
Bは候補となる物件としてワンルーム8戸のアパート1棟を推奨しました。
BはAに,将来の収益予想の算定について資料を作成して説明をしました。
この資料では,年間利回りが約10%という収益性が高い算定となっていました。
また賃料保証が20年間付いているので,収益悪化がない,という説明もありました。
Aは収益性が気に入ったので,購入しました。
代金額は約1億円,自己資金が約3000万円という内容で契約しました。
購入後,当初の想定よりも修繕費などの経費が高く,また,空室が多い状況となりました。
購入から2年後,賃料保証会社から,金額を減額する,と伝えられました。
Aが賃料保証の契約書をよく見たら『賃料額は2年毎に改定する』と記載されていました。
結局賃料収入だけではローン返済ができず,手出しで返済しなくてはならない状況になりました。
仲介業者Bや売主Cは,『すべて契約の内容どおり』と言って責任を認めませんでした。

い 経過

Aは弁護士に相談しました。
弁護士は実際に買主Aが理解できるような説明がなされていなかったというところが重要であると説明しました。
弁護士は,交渉を受任しました。
当方は,Bの説明義務違反を主張し,損害賠償を請求しました。
Bはそれまでの主張から変わらず,交渉は決裂しました。
当方は提訴しました。

う 解決

当方は,『当初の収益性の資料』で使われている想定内容が不合理であることを徹底して主張しました。
不動産鑑定士に依頼し,近隣の賃料相場についての鑑定書を作成し,裁判所に提出しました。
裁判官は,Bが無理に売却するために不当な説明をしたと考えるに至りました。
裁判官は,当方の主張に沿った内容の和解勧告を行ないました。
最終的に『Bが当該物件を8000万円で買い取る』という内容の和解が成立しました。
Aとしては,これでローンの早期一括返済ができました。
賃料収入を含めると,トータルでマイナスにはならないで済みました。